瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

山田洋次『映画をつくる』(1)

国民文庫840(1)大月書店

映画をつくる (1978年) (国民文庫―現代の教養)

映画をつくる (1978年) (国民文庫―現代の教養)

・1978年11月17日第1刷発行(215頁)
・1978年12月28日第3刷発行 ¥350
 書影には帯が掛かっているが私の見た本は図書館の本なので帯がない。
 カバー表紙、帯に隠れている右下に明朝体縦組み白抜きで「大月書店」とある。Amazonにはもう1つ挙がっており、その詳細ページに表示されるカバー表紙は、上に貼付したものと異なっている。
 私の見た第3刷は第1刷から41日後の増刷と云うことになっているので、恐らくこちら、色の和紙のちぎり絵が、当初の――第1刷以来のカバーであろう。
 カバー裏表紙、文字は全て横組みで、右下にゴシック体で「¥350」、右上に明朝体で、

「映画は、ひたすらそれを見る人の/幸せを願ってつくられなければなら/ない」――この著者の精神は「男は/つらいよ」シリーズ、「幸福の黄色/いハンカチ」など多くの作品に息づ/き、見る人を感動させる。本書は、/映画との出会いにはじまり、自作の/モチーフの形成、さらに映画づくり/の現場での楽しみと苦労など著者の/映画の世界がユーモアあふれる語り/口で展開されていく。

との紹介文。
 197〜199頁「あとがき」は、最後に199頁15行め、上部に5字下げで「一九七八年一一月一日」下部にやや大きく「山 田 洋 次  」とある。本書を纏めるきっかけについては冒頭、197頁2〜3行め、

 「映画について日頃考えていることを気楽に書いてみませんか」という誘いの言葉を大月/書店の三浦嘉治氏からいただいたのは。今から二年前のことである。


 これに対し、5〜6行め、「「創造者よ、語るなかれ、ひたすら創りだすべし」というゲー/テの言葉が私の格言であ」ると云う山田洋次(1931.9.13生)は3行め「もちろん最初はお断りした。‥‥」のだが、198頁9〜13行め、

 結局、三浦氏の熱意に負けたような形で私はこの仕事を承諾した。ただし私には五〇〇/枚からの原稿を書きおろすだけの体力的な余裕が到底ない。そこで三浦氏は、私の大学時/代の映画の先輩にあたる、映画評論家の山田和夫氏の手をわずらわして、山田氏のリード/で私が語り、それを三浦氏がまとめたものを私が眼をとおし、手を入れていく、という方/法を考えてくれた。談話を原稿にするというようなことを、私は本来好まない。‥‥

と云う手順で纏められた。
 山田和夫(1928〜2012.8.11)は映画評論家で、カバー裏表紙折返し、上部に2本の太線(4.5cm)に挟まれた間(5.0cm)に横組みで、

山田和夫
戦艦ポチョムキン
        350円
いずみたく
体 験 的 音 楽 論
        300円
永井 潔著
芸術の伝統と創造
        300円
大林太良著
日 本 の 神 話
        300円

と見えている。残りは余白。
 カバー表紙折返し、文字は明朝体横組みで、右上に山田氏の斜めからの顔写真(3.0×2.5cm)があってそのすぐ下、左寄せでやや大きく「山田洋次*1」1行分空けて明朝体で「1931年生/東京大学法学部卒/映画監督」。右下に「表 紙 装 幀  飛鳥 童/カバー装幀  小島和夫」とある。(以下続稿)

*1:ルビ「やまだようじ」。