瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

松本清張『黒い福音』(2)

新潮文庫1953(2)
 2月2日付(1)の続きで、②四十刷・四十二刷・四十七刷・四十八刷の比較。
 四十二刷・四十七刷・四十八刷のカバーは一致。以下、カバーについては四十刷と四十二刷を比較して見る。
 カバー表紙・背表紙は一致。
 カバー表紙折返し、上部に横組みで著者名、同アルファベット表記、生没年と顔写真は一致。その下の略伝、四十刷は10行、四十二刷は11行、異同は冒頭「小倉市(現・北九州市小倉北区)生れ。/」が「福岡県小倉市(現・北九州市小倉北/区)生れ。」となっていることで以下は同文。右下の縦組み「カバー装幀 多田和博」も一致。
 カバー裏表紙折返し、四十刷は2015年8月5日付「松本清張『点と線』(3)」の【8月24日追記】に触れた新潮文庫1968『点と線』百八刷に一致。四十二刷は2013年4月28日付「松本清張『渡された場面』(1)」に引いた、新潮文庫2675『渡された場面』五十七刷に同じ。
 カバー裏表紙、中央の横線の上は一致。異同は横線の下、左側の2行が小さくなって、1行めが四十刷「ISBN4-10-110913-3」四十二刷「ISBN978-4-10-110913-8」と変わっていることである。
 本体の異同は目録4頁、2〜4頁めは「新潮文庫最新刊」、1頁めは6点全て「松本清張著」で、3点めが四十刷「けものみち」が四十二刷「砂の器(上・下)」に変わっており四十七刷・四十八刷も同じ。この間に『けものみち』が上下2冊に改版されている。
 奥付の異同はそれぞれの発行日と、下部の横組み部分、2本の横線(6.7cm)に挟まれた間(0.8cm)の1行め右、四十刷「製本・憲専堂製本株式会社」が四十二刷・四十七刷・四十八刷「製本・加藤製本株式会社」に変わり、最下部のISBNコード、四十七刷・四十八刷はカバー裏表紙と同じ13桁、四十刷と四十二刷は10桁でこれは四十刷のカバー裏表紙にあるものに同じ。そうすると私の見た四十二刷のカバーは本体よりも後に刷られたものが掛かっていることになる。(以下続稿)