・新潮文庫3043(1)
- 作者: 柳田国男
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1983/06
- メディア: 文庫
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柳田國男『日本の昔話』は、小学6年生の頃、挿絵入りの児童向け文庫(新書判)を学校図書室で借りて読んだ、ような気がするのだが、記憶が曖昧である。ただ、その後買った、新潮文庫と児童向け文庫とは、内容が同じだったように記憶している。今、少し検索してみるに、ポプラ社文庫の『日本のむかし話』2冊本らしいのだが、書影もヒットしないので、見る機会を得た上で記述することとしたい。
さて、新潮文庫版であるが、1頁(頁付なし)扉、3頁(頁付なし)「目次」の扉、4〜8頁(頁付なし)が目次で昔話は上下2段組、中央に横線、その前後は2段抜き。9頁(頁付なし)中扉「日本の昔話」、11〜13頁「新訂版の始めに」は「昭和十六年八月」付。14〜16頁「はしがき」は「昭和五年二月」付。17〜172頁に108話。173〜180頁「昭和三十五年版の序」で「昭和三十五年四月」付、181〜188頁、小澤俊夫「解説」で末尾に(昭和五十八年五月)。
小澤氏の解説は初めの4行で本書の諸版について説明している。これによって初めて、「はしがき」が「昭和五年三月、アルス社から、日本児童文庫11『日本昔話集(上)』」として初めて刊行されたときのものであることが分かる。「それがのちに『日本の昔話』と改題され、春陽堂少年少女文庫のなかに収められ」と、この版については刊行年を示さないが、以下、「新訂版の始めに」が「昭和十六年九月、三国書房から出版された」ときのもの、そして「昭和三十五年版の序」は「昭和三十五年の五月」に「角川文庫として刊行」された「改訂版」のものであることが分かるようになっている。残りは、
本書は改訂前の『日本の昔話』である。そこで改訂前の版と改訂版のちがいが当然問題になるので、前者を五年版、後者を三十五年版と称することにして、すこし解説を加えたい。
ということで、両者の違い、特に五年版の「おもしろさ」について解説し、最後(188頁)に柳田氏の「昔話を「採集する」という表現」が「日本の大方の研究者、調査者のあいだでも……疑問をもたれずに使われている」ことに対して、この表現・発想をもう「やめにしようと提案したい。」と結んでいる。「解説」としては、蛇足である。(以下続稿)