瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

森鴎外『青年』の文庫本(1)

新潮文庫49(1)
①昭和二十三年十二月十五日発行
②昭和四十三年三月三十日三十二刷改版(214頁)
・昭和五十二年十一月十五日四十八刷 ¥ 160*1
・昭和五十四年二月十五日五十二刷 定価200円

青年 (新潮文庫)

青年 (新潮文庫)

・昭和五十九年七月三十日六十三刷 定価220円
③昭和六十年十一月十五日六十六刷改版(233頁)
・昭和六十二年九月二十日七十刷 定価240円
・平成元年五月十日七十三刷 定価233円
・平成六年五月二十五日八十一刷 定価311円
・平成十一年六月二十五日八十六刷 定価362円
・平成十三年二月十五日八十七刷 定価362円
・平成十六年六月二十五日九十刷 定価362円
・平成二十年三月二十五日九十二刷 定価362円
④平成二十二年七月三十日九十三刷改版(329頁)定価438円
・平成二十四年一月二十日九十四刷 定価438円*2
 ①は未見。②の五十二刷と六十三刷を並べて見ることが出来たので、記述して見ることにした。
 ④は改装されているが、Amazon詳細ページの書影はまだ以前のカバーのままになっている。このカバー表紙は白地で、上から3.0cmのところに0.2cmの黒の太線があって、その上に横組みで左上に大きく標題、右下に「森 鴎外」とある。太線の下に林の中に洋館が建つ版画。これが9.0cmあって、下部2.7cmは白で中央に「新潮文庫」とある。私の見たものでは②六十三刷と③の全てがこの表紙である。
 ②五十二刷は上部8.7cmに全く同じ版画、若干短いがこれは上部の少し暗い空が欠けているからである。下部6.3cmの余白に明朝体横組みで、やや左上に大きく「青 年」やや右下に「森 鴎外」右下に「新潮文庫」とある。
 カバー表紙折返しは余白で、全く同じ林の左端部分が五十二刷は0.8cm、六十三刷は0.9cm入り込んでいる。右下に縦組みで「カバー 川田 幹」とある。
 カバー背表紙は五十二刷は白地、六十三刷が淡い水色地で、上部に「青  年」中央やや下に「森 鴎外」と明朝体で全く同じように入る。五十二刷には作者名の上に川田氏の描くごく小さい杉の木が2本、新潮文庫46『雁』の五十八刷や六十一刷と同じように入り、下部にゴシック体で五十二刷には「新潮文庫〔草〕 二〇B 200」〔草〕は横並びで明朝体、六十三刷は数字部分が「二〇=2= 220」となっている。定価の数字と「=2=」は横並び。
 カバー裏表紙は全く異なる。六十三刷については③と比較しつつ後述する。五十二刷は左上部7.0×7.0cmが表紙の版画の林の続きで木が10本。他は余白で、左下に小さくゴシック体で「0193-102002-3162」右下に「¥ 200」とある。
 カバー裏表紙折返しは上部にゴシック体横組みで「〜〜〜新潮文庫〜〜〜/森 鴎外の作品」とあって半行分空けて「雁/青       年/ヰタ・セクスアリス阿部一族舞姫山椒大夫高瀬舟」とあり、最下部左寄りに明朝体で小さく「カバー印刷 錦明印刷」とある。私の見た六十三刷は切除だれているので不明だが、今手許にある③七十三刷に一致している。
 このレイアウトの変更は、2011年3月19日付「森鴎外『雁』の文庫本(4)」で見た新潮文庫46『雁』の②六十一刷と③の違いに同じ性質のものである。これも改版より前に②七十五刷の段階で既に改装されていた。(以下続稿)

*1:2017年11月26日追加。

*2:2014年9月16日追加。