瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

森鴎外『青年』の文庫本(2)

新潮文庫49(2)
 まずは昨日後回しにした②六十三刷のカバー裏表紙について。右上に明朝体横組み11行(1行16字)の紹介文、その上下に9.3cmの横線、その間は6.6cm。これは③七十三刷も同じ。左上は余白でバーコードはない。下の横線の下、中央に葡萄のマーク。最下部に「ISBN4-10-102002-7 C0193 \220E 定価220円」とある。③七十三刷はこの1行が下の横線の下に移され、ISBNコードとCコードは同じだが残りは「 P240E  定価240円」定価のすぐ下に「(本体233円)」とあり、その下の中央に少し薄い葡萄マーク。
 以下、昨日の続きで、②五十二刷と六十三刷について。適宜③七十三刷も参照する。
 本体214頁までは一致、その次の「文字づかいについて」も同じ、これは2011年3月20日付「森鴎外『雁』の文庫本(5)」に一部省略しつつ引いた新潮文庫46『雁』六十一刷にあるものに同じ。
 目録、②五十二刷は3段組の「新潮文庫 日本の作品」7頁で谷崎潤一郎から山本周五郎まで。1段に最大17点、但し分冊になっているものは標題の下の( )内に「下上」と横並びで入っているが、3分冊以上になると行数が減る。すなわち「下中上」がある1頁め上段は16点、1頁め下段は「三二一」と「下中上」があるため15点になっている。次に11.3×7.9cmの匡郭の上から0.9cmのところを横線で仕切って横組みで「新潮文庫最新刊」、その下に仕切なしで9点が並ぶ。1つめは「筒井康隆 七瀬ふたたび」紹介文が2行(1行20字)あって下部に「240」。9つめは「深田久弥 日本百名山」で「400」。
 ②六十三刷は現行の目録と同じで、1頁めは森鴎外が本書を除く4点と山崎正和著『鴎外 闘う家長』と森 茉莉著『甘い蜜の部屋』、2頁めは夏目漱石6点で『こころ』『道草』『硝子戸の中』『二百十日・野分』『坑夫』『文鳥夢十夜』、3〜4頁めは1人3点づつで武者小路実篤山本有三永井荷風島崎藤村。5頁め、二葉亭四迷2点、芥川龍之介3点、菊池寛1点。そして「新潮文庫最新刊」が3頁。
 奥付、②五十二刷はやはり2011年3月20日付「森鴎外『雁』の文庫本(5)」で見た新潮文庫46『雁』六十一刷に同じ、異同は「工」の右の開口部にある横組みの標題*1とその下「定 価200円」、「工」の上の横線は太線、「工」の下に横組み「新潮文庫 草20B」、その下に縦組みで「昭和二十三年十二月十五日 発    行/昭和四十三年 三 月三十日 三十二刷改版/昭和五十四年 二 月十五日五 十 二 刷」、以下の縦組み部分は新潮文庫239『オリンポスの果実』三十九刷に同じ。その下に太い横線があり、その下の1行め「○ 印刷・錦明印刷株式会社 製本・錦明印刷株式会社」○に「光」、2行め「© Shinchôsha 1948 Printed in Japan」とある。②六十三刷は現行の形式で、現行では「も‐1‐2」とあるところに「草 20=2」、縦組みのところは五十二刷の発行日が「昭和五十九年七月三十日 六 十 三刷」に、振替番号と乱丁・落丁本についての断り書2行の間に2行取りで「定価はカバーに表示してあります。」の1行が加わっている他は②五十二刷に同じ。下部の横組みの2行も②五十二刷に同じで、上下に横線があるのが異なる。その下の横線の下にカバー裏表紙と同じISBNコードとCコードが追加されている。(以下続稿)

*1:ルビ「せいねん」。