瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

夏目漱石『それから』の文庫本(7)

新潮文庫44(1)
①昭和二十三年十一月三十日発行
②昭和四十三年一月三十日三十八刷改版
・昭和五十七年四月三十日六十九刷(295頁)¥240
・昭和五十九年十二月十五日七十五刷 定価280円
③昭和六十年九月十五日七十九刷改版(302頁)
・昭和六十一年一月三十日八十二刷 定価280円*1

それから (新潮文庫)

それから (新潮文庫)

・平成四年五月三十日九十七刷 定価350円*2
・平成十四年八月二十五日百十六刷 定価400円*3
・平成十六年十月十五日百二十一刷 定価400円
・平成十七年二月二十五日百二十二刷 定価400円
・平成十八年一月十五日百二十四刷 定価400円
・平成十八年九月三十日百二十六刷 定価400円
・平成十九年四月五日百二十七刷 定価400円
・平成二十年八月二十五日百三十一刷 定価400円
④平成二十二年八月二十五日百三十六刷改版(361頁)定価438円
・平成二十四年十月五日百四十刷 定価460円
 ③百二十一刷以降の安野氏のカバーは多数目にしているのだが、それに以前の刷については昭和まで隔たってしまうので、まずは安野氏のカバーの掛かったものにつきメモして置く。
 カバー表紙は同じに見える*4
 カバー表紙折返し、略伝と写真は同じ。異同は右下の③百二十一刷・百二十二刷・百二十四刷・百二十六刷・百二十七刷・百三十一刷「カバー 安野光雅」が④「カバー装画 安野光雅」となっていること。
 カバー背表紙、小豆色に白抜き、明朝体で上部に標題、中央やや下に著者名、下部に角切長方形に白く抜いているが③百二十一刷・百二十二刷・百二十四刷・百二十六刷・百二十七刷・百三十一刷・④百三十六刷改版は2.0×0.5cmで[な 1 5]、④百四十刷[な 1 5]は横幅は同じだが縦が1.7cmと短くなっている。その下にゴシック体で「新潮文庫」とあって、最下部、③百二十一刷・百二十二刷・百二十四刷・百二十六刷・百三十一刷と④百三十六刷改版は0.7cmほど黒地にして、ゴシック体白抜きの横並びで③百二十一刷・百二十二刷・百二十四刷・百二十六刷・百二十七刷・百三十一刷「\400」④百三十六刷改版「\438」に白下線、④百四十刷は黒地にせずに「460」とある。
 カバー裏表紙折返し、「―――新潮文庫―――/夏目漱石の本|」として17点挙げるのは同じ、③百二十二刷・百二十四刷・百二十六刷・百二十七刷・百三十一刷と④は、③百二十一刷に比して拡大されており、さらに最後に「*」を打って「新潮文庫/文豪ナビ 夏目漱石」を追加している。但し③百二十七刷と④百三十六刷改版を比較するに、2行取りであった「*」を1行分に詰めている。右上の水色のマーク、下部の「カバー印刷 錦明印刷  デザイン 新潮社装幀室」は同じ。
 カバー裏表紙、レイアウトは③百二十一刷・百二十二刷・百二十四刷・百二十六刷・百二十七刷・百三十一刷と④は同じ。右上の紹介文は一致。③百二十七刷・百三十一刷と④は横線の下の下の文字が一回り小さくなっており、ISBNコードが③百二十一刷・百二十二刷・百二十四刷・百二十六刷は10桁で下1桁が「-6」だったのが、③百二十七刷・百三十一刷と④は13桁になり下1桁「-2」となっている。左上のバーコード1つめは一致、④のISBNコードの数字と一致。2つめは③百二十一刷・百二十二刷・百二十四刷・百二十六刷・百二十七刷・百三十一刷「4007」④百三十六刷改版「4380」④百四十刷「4601」、③百二十一刷・百二十二刷・百二十四刷・百二十六刷・百二十七刷「定価:本体400円(税別)」、④百三十六刷改版「定価:本体438円(税別)
「C0193」の次、③百二十七刷・百三十一刷「\400E」④百三十六刷改版「\438E」。
 本体、1頁(頁付なし)扉、3頁(頁付なし)中扉で標題、5頁から本文で頁付がある。②1頁18行、1行43字で282頁(7行め)まで。③1頁18行、1行41字で289頁(15行め)まで。④1頁16行、1行38字で344頁(16行め)まで。
 三好行雄「注」②283〜289頁(1頁20行)、③290〜295頁(1頁22行)、④345〜353頁(1頁18行)、②③は漢数字で番号を打ち(六五)項目、④は頁と*で示すが項目数は同じ。
 ②290〜295頁(14行め)大井征「解説」、③296〜302頁(7行め)④354〜361頁(6行め)柄谷行人「解説」で最後の行に下寄せで小さく「(昭和六十年七月、文芸評論家)  」とある。
 ③百二十一刷・百二十二刷・百二十四刷・百二十六刷・百二十七刷・百三十一刷には目録はなく「文字づかいについて」がある。④には目録しかない。夏目漱石の作品3頁と「新潮文庫最新刊」3頁、計6頁だが、1頁めの1点めは「新潮文庫 文豪ナビ 夏目漱石」で以下「吾輩は猫である」から「明暗」まで16点(本書を抜く)をカバー裏表紙折返しに列挙の順で挙げ、3頁めの6点めが百三十六刷改版「内田百輭 続百鬼園随筆」だったのが④百四十刷では「内田百輭 百鬼園随筆」となっている。
 奥付、④百四十刷は④百三十六刷改版に百四十刷発行日1行追加。
 ④と③百二十一刷・百二十二刷・百二十四刷・百二十六刷・百二十七刷・百三十一刷との異同は、初刷以外の発行日2行が違うこと、③百二十一刷「製本・加藤製本株式会社」が③百二十二刷・百二十四刷・百二十六刷・百二十七刷・百三十一刷と④では「製本・株式会社植木製本所」となっていること、そして③百二十一刷・百二十二刷・百二十四刷・百二十六刷はISBNコードが10桁(カバー裏表紙に同じ)、③百二十七刷・百三十一刷は13桁である。それ以外は④に同じ。(以下続稿)

*1:この刷のカバーは3月21日付(8)に詳しく述べた。

*2:2017年11月11日追加。

*3:2015年1月30日追加。

*4:2017年11月11日追記】現行のカバー表紙は文字を右側に寄せている。私の見た限りでは③九十七刷以降が「カバー 安野光雅」のカバー表紙であるが、文字の配置は明朝体太字で上部中央に赤で標題、右上に黒で著者名、下部やや右寄りに明朝体横組みで「新 潮 文 庫」とあった。しばらく安野氏の装画が始まった辺りに書影を貼付して置く。