瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

横溝正史『犬神家の一族』(2)

 現在、「金田一耕助ファイル5」と云うシリーズ名が附されているが、これは改版後の処理で、以前の版にはシリーズ名はなかった。なお、Kindle版を貼付したのは、長らくカバー表紙を飾っていた装画を示したかったからである。
・角川文庫2897(1)
 犬神家の一族

・昭和四十七年六月十日初版発行
・昭和五十六年六月三十日四十五版発行(416頁)定価460円*1
・昭和六十二年九月三十日五十四版発行(416頁)定価540円
・平成五年一月十日六十版発行 定価621円
・平成八年四月三十日六十五版発行
 金田一耕助ファイル5『犬神家の一族
・平成八年九月二十五日改版初版発行(414頁)
犬神家の一族 金田一耕助ファイル 5 (角川文庫)

犬神家の一族 金田一耕助ファイル 5 (角川文庫)

・平成十四年四月二十日改版十版発行 定価667円*2
・平成十八年二月五日改版二十版発行 定価667円*3
・平成十八年十一月五日改版二十二版発行 定価667円
・平成十八年十二月五日改版二十三版発行 定価667円
・平成十八年十二月三十日改版二十五版発行 定価667円*4
・平成二十二年三月十日改版二十六版発行 定価667円
平成28年1月30日改版27版発行 定価667円
 現行のカバー表紙は、カバー表紙折返し最下部左寄りに「カバーデザイン大路浩実」とある。これがいつからなのか、改版初版からでないことは、同時期の角川文庫2744『金田一耕助ファイル1 八つ墓村』(昭和四十六年四月三十日初版発行・平成八年八月十日六十八版発行・平成八年十一月二十五日改版再版発行・定価738円・494頁)が、旧来の「カバー 杉本一文」のイラストを縮小して左上に寄せて使用しているのを見て察していたが、装幀家大路浩実のサイト「O-CTAVE, inc./art directer_OHJI Hiromi」を見るに、2002-04-20「生誕100年記念新装版 横溝正史」との記事があることに気付いた。すなわち平成14年(2002)に大路氏のカバーに改装されていたのである。しかしながらその後も、一時的にではあるが別の表紙絵のカバーが何度か掛かっているのである。
 そのうちの1冊、私の見た改版二十二版は、カバー表紙折返しの最下部にゴシック体横組みで2行「カバーデザイン/高柳雅人(角川書店装丁室)」「©2006「犬神家の一族」製作委員会」とある(約物の大きさは半角と全角の中間)ように、平成18年(2006)12月16日公開の市川崑監督のリメイク映画に因んだカバーになっている*5
 このカバー表紙はAmazon詳細ページにて閲覧出来るが、6月5日付(1)に貼付した【映画パンフレット】に類似しており、白マスクの頭部は同じ位置にある。他に標題が1行になって左上、白マスクの左に、そして左下、標題の下に白黒の金田一耕助。これらはパンフレットと同じ。文庫版にはさらに、右上に「横溝正史seishi yokomizo   /inugamike no ichizoku〉」右下に小さく「角川文庫」とあって、漢字は明朝体太字縦組み、アルファベットは右を上にして横転。
 カバー背表紙、黒地だが最上部(0.7cm)のみ白くしてQRコード、以下0.3cmごとに白い細線で仕切って「よ|5-5|Y667|」数字は横並び中央揃え。すぐ下に楷書体白抜きで著者名、橙色と淡い橙色の「Y」と「S」を組み合わせた円形に近いマークがあって楷書体白抜きで大きく標題。下部にゴシック体白抜きで「角川文庫」とあって最下部は橙色になっているが、黒地との境に分類票が貼付されているので寸法が計測出来ない*6
 カバー裏表紙、白地で左上にバーコード2つ「97840413040511920193006674」その下に「ISBN4-04-130405-9C0193 \667E定価本体667円(税別)」とあり、右上にゴシック体横組みで以下の紹介文がある*7

信州の犬神財閥の創始者・犬神/佐兵衛が遺言状を残して永眠し/た。佐兵衛には腹違いの三人の/娘がおり、それぞれに息子がい/た。彼の遺言が一族の不吉な争/いの元凶になることを予期し、/金田一耕助に協力を依頼してい/た顧問弁護士事務所の若林が何/者かに殺される。さらに若林が/危惧したように、遺言の鍵を握/る佐兵衛の大恩人の孫娘・珠世/をめぐり凄惨な殺人事件が次々/と起きる。悲劇の真相は――。/日本推理小説史上、不朽の名作!


 カバー表紙折返しの文字は全てゴシック体横組みで、最下部には既に触れたが上部には、右手の人指し指と中指の間に煙草を挟んだ斜めから撮った白黒写真(2.0×2.0cm)の下に「横溝正史(よこみぞ せいし)」とあり、横線(4.5cm)があって、

1902年、神戸市に生まれる。旧制大/阪薬専卒。26年、博文館に入社。「新/青年」「探偵小説」の編集長を歴任し/32年に退社後、文筆活動に入る。信/州での療養、岡山での疎開生活を経て、/戦後は探偵小説専門誌「宝石」に、『本/陣殺人事件』(第1回探偵作家クラブ賞/長篇賞)、『獄門島』、『悪魔の手毬唄』/などの名作を次々と発表。76年、映/画「犬神家の一族」で爆発的横溝ブー/ムが到来。今もなお多くの読者の支持/を得ている。81年、永眠。

とある。算用数字(及び括弧)は4字で漢字3字分。
 カバー裏表紙折返し、ゴシック体横組みで「角川文庫|横溝正史の本 ||」横線(4.5cm)3本、以下23点25冊「本陣殺人事件/獄門島犬神家の一族/女王蜂/悪魔の手毬唄/白と黒/八つ墓村悪魔が来りて笛を吹く/夜歩く/迷路荘の惨劇/三つ首塔/仮面舞踏会/人面瘡/幽霊男/首/七つの仮面/悪魔の寵児/悪魔の百唇譜/悪霊島(上)(下)病院坂の首縊りの家(上)(下)/双生児は囁く/悪魔の降誕祭/殺人鬼/            ほか」2行分空白があって最下部に明朝体で小さく「カバー 泉文社 R」Rは大きく◇で囲われている。右下にKBマーク。(以下続稿)

*1:2017年2月12日追加。

*2:2017年5月10日追加。

*3:2017年5月10日追加。

*4:7月24日追加。

*5:2017年3月2日追記】同じカバーの掛かった改版二十三版を見た。

*6:2017年6月3日追記】改版二十版も同じ。

*7:2017年6月3日追記】改版二十版は上部は同じだが紹介文が異なる。追って別に紹介したいと考えている。