瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

松本清張『ゼロの焦点』(1)

新潮文庫1969(1)
昭和四十六年二月二十日発行

ゼロの焦点

ゼロの焦点

昭和六十二年七月五日五十一刷改版(409頁)*1
・平成十四年四月二十五日九十五刷 定価590円*2
・平成十六年六月五日百一刷 定価590円*3
・平成十七年九月十五日百五刷 定価590円*4
ゼロの焦点 (新潮文庫)

ゼロの焦点 (新潮文庫)

平成二十年十二月十五日百十二刷改版(481頁)
・平成二十一年七月五日百十五刷 定価667円
・平成二十一年十月十五日百十八刷 定価667円*5
・平成二十一年十月二十五日百十九刷 定価667円*6
・平成二十一年十一月十日百二十刷 定価667円
・平成二十一年十二月十五日百二十四刷 定価667円
・平成二十二年十一月二十日百二十五刷 定価710円
・平成二十三年十一月十五日百二十八刷 定価710円*7
・平成二十五年十一月十五日百三十刷 定価710円*8
 百十五刷・百二十刷・百二十四刷に掛かっている667円のカバーは一致*9
 710円のカバーはカバー表紙は同じだが、他の箇所には異同がある。
 カバー背表紙の下部、角切の長方形(幅0.5cm)に白く抜いたところに入る整理番号が、667円のカバーは長さ2.0cmで[ま 1 16]とあったのが、長さが1.7cm[ま 1 16]と狭くなっている。最下部のゴシック体の数字も「\667」に太い下線であったのが「710」のみである。
 カバー裏表紙、左上のバーコード1つめ「9784101109169」は一致、2つめは667円のカバーは「1920193006674」であったが710円「1920193007107」となっている。右上の紹介文は、667円のカバーは

前任地での仕事の引継ぎに行って来/るといったまま新婚一週間で失踪し/た夫、鵜原憲一のゆくえを求めて北/陸の灰色の空の下を尋ね歩く禎子。/ようやく手がかりを摑んだ時、"自/殺”として処理されていた夫の姓は/曾根であった! 夫の陰の生活がわ/かるにつれ関係者がつぎつぎに殺さ/れてゆく。戦争直後の混乱が尾を引/いて生じた悲劇を描いて、名作『点/と線』と並び称される著者の代表作。

となっていたが、710円のカバーは

縁談を受け、十歳年上の鵜原憲一と/結婚した禎子。本店勤めの辞令が下/りた夫は、新婚旅行から戻ってすぐ/に、引き継ぎのため、前任地の金沢/へ旅立った。一週間の予定をすぎて/も戻らない夫を探しに、禎子は金沢/へ足を向ける。北陸の灰色の空の下、/行方を尋ね歩く禎子は、ついに夫の/知られざる過去をつきとめる――。/戦争直後の混乱が招いた悲劇を描き、/深い余韻を残す著者の代表作。

に代わっている。――確かに、「“自殺”として処理されていた夫の姓は曾根であった!」などと誇らしげにカバーに書かないで欲しい。それとも、何度も映画化・TVドラマ化されている作品だから、当然内容を知っているつもりで書いてしまったのだろうか。『点と線』を引き合いに出す必要もないだろう。710円のカバーはこういった余計なところを整理している。
 カバー折返しについては後日に回す。
 本体、私の見た③百十五刷・百二十刷・百二十四刷・百二十五刷の本文は一致、目録は10頁めまで一致、11〜13頁め「新潮文庫最新刊」。奥付の異同もそれぞれの発行日のみ。(以下続稿)

*1:2017年4月13日追記】投稿時は「」のみであったが百一刷を見たことにより五十一刷改版の年月日を補った。

*2:6月23日追加。

*3:4月13日追加。

*4:2018年9月23日追加。

*5:7月29日追加。

*6:6月30日追加。

*7:4月23日追加。

*8:2019年3月16日追加。

*9:3月21日追記】書影は既に2015年8月5日付「松本清張『点と線』(3)」に貼付済みであったが、ここにも貼付して置く。