瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

TRUE CRIME JAPAN『情痴殺人事件』(2)

 236〜237頁「あとがき」では末尾、237頁10行めに2字下げで「一九九六年三月・春がそこまできている日に」11行めに下寄せでやや大きく「共同執筆者を代表して 斎藤 充功」とあって、前回見た「序」と同じ斎藤氏の執筆であるが、236頁10〜16行め、

 とはいえ、本編の被告はもっとも寛刑の判決を受けたものでも懲役十年、次いで懲役十三年が二/人、無期懲役が一人で、一人は「被疑者死亡」で裁判は開かれず、共犯に問われた女性は「執行猶/予三年」という判決であった。しかし、裁判で事件に決着がつけられ、服役して仮出所した元被告/たちは、社会復帰したとはいえ、その後の人生をレールに乗せ一市民として生きていくためには、/人一倍の努力をしても後遺症が残り、なかなか社会復帰が難しいようである。そして一人は。獄中/で自らの命を絶っている。

とあって、こちらは自殺に触れている。続く237頁1〜4行めの段落には取材範囲とその苦労が語られているが、最後(4行め)に「‥‥、実名、仮名の使い分けにも相当苦慮したものである。」とあって、犯人のうち「八巻良枝」は、本文には触れてあるが仮名である。
 それから私の注目点としては最後、7〜9行め、

 取材は長期にわたったがなんとか脱稿した。とはいえ、その後の編集作業で鎌田公雄氏に相も/変わらずお手数をわずらわし、ギリギリで校了に間に合うことができた。多謝を申し上げたい。
 また、本編は斎藤充功、土井洸介、山嵜信明の共同執筆で完成したことを付記しておきます。

とあることで、後述するように「ギリギリ」であったことを窺わせるような誤植等や誤記が散見されるのである。執筆者の方であるが、237頁の裏に1頁白紙を挟んで続く奥付には、前回見たようにカバー表紙・扉と同じく斎藤氏と土井氏の名前しかなく、奥付の上部には「【著者紹介】」も斎藤氏と土井氏のみである。分担は各章の末尾に下寄せで、第一章(65頁17行め)と第五章(235頁9行め)に「(土井 洸介)」、第二章(99頁2行め)と第四章(187頁3行め)に「(斎藤 充功)」第三章(149頁10行め)に「(山嵜 信明)」と示されている。
 奥付の裏は既刊分の目録で「TRUE CRIME JAPANシリーズ1/誘拐殺人事件/斎藤充功」は5篇収録、「TRUE CRIME JAPANシリーズ2/連続殺人事件/池上正樹」は4篇収録、「TRUE CRIME JAPANシリーズ3/営利殺人事件/岡田晃房 著」は5篇収録。(以下続稿)