・太宰治映画化原作コレクション(文春文庫)(2)
秋原氏が「解説」を書いているのは、もちろん「斜陽」を映画化したからである。
どうでもいいが「ぎろちんぎろちん、しゅるるるる〜」と言ってる。
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映画は見ていない。同僚で見た人がいて、激怒していた。DVDを買ってしまったそうだ。「見たければどうぞ」みたいな風で、なんだか憚られたので、見ようと思えば借りて見ることが出来るのだが、見ないでいる。
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さて、この「解説」、他にも突っ込みどころ満載なのだが、しかし全国の自治体を巻き込み、それなりに名前の知られている人をキャスティングしているのは、凄い。この「解説」にも、なんだか漲る自信が感じられる。――「指揮棒を振っている……「太宰治」」本人に踊らされて「太宰の世界を広く伝える」べく、自身の「宿命のような作業」として「太宰文学の映画化」に挑み続ける(映画監督)による、とんでもない大傑作「斜陽」、みたいな。……見ないけど。
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この「解説」、「パンドラの匣」には全く触れていない。秋原氏が「パンドラの匣」について書くのは変だから、別に映画化(映像化)リストを用意して欲しかった。こちらは昭和22年(1947)太宰の生前に「看護婦の日記」と題して映画化されているのだし。
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頁付があるのは「解説」までで白紙が1頁あって、次に底本(ちくま文庫『太宰治全集』)と差別的表現についての文春文庫編集部の断り書。その次の頁が奥付で、「文春文庫/小説」の目録が6頁、1頁に6点で、前回、カバー裏表紙折返しにないことを根拠に「絶版」になるかも、と書いた現代日本文学館『斜陽 人間失格 桜桃 走れメロス 外七篇』も2頁めの6つめに掲載されていた。これが「た―47―1」で本書が「た―47―2」、明日取り上げるのが「た―47―3」である。最後の頁は「文春文庫 最新刊」で2段組で21点25冊。7つめと8つめが「太宰治映画化原作コレクション」。
【追記】念のため。「六」章、145頁14行め〜156頁12行めに「ギロチン、ギロチン、シュルシュルシュ」が11回出てくる。それにしても、「しゅるるるる〜」って何だよ。