瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

太宰治『斜陽』の文庫本(13)

太宰治映画化原作コレクション(文春文庫)(1)
 文春文庫の太宰治2011年2月7日付に「現代日本文学館」シリーズの1冊の書影を貼付して置いた。Amazon詳細ページでなか見!検索(2000年10月10日第1刷・2007年6月25日第4刷・定価638円)するに、収録作品は「斜陽」「人間失格」「ダス・ゲマイネ」「満願」「富嶽百景」「葉桜と魔笛」「駈込み訴え」「走れメロス」「トカトントン」「ヴィヨンの妻」「桜桃」の11作品である。詳細はいずれ見た上で(実は見たことはあるのだが当時は太宰の作品を取り上げるつもりがなかった)記述したい*1
 現在、文春文庫では「太宰治映画化原作コレクション」との副題の2冊が別に刊行されている。①は『斜陽』、②は『人間失格』で取り上げることにする。
 ①②ともに、カバー裏表紙折返しを見るに、上部に「|文春文庫|太宰 治の本|斜陽・パンドラの匣ヴィヨンの妻人間失格ほか」とあって、下部に「デザイン・征矢 武」とある。ずなわち、Amazon詳細ページでは現代日本文学館の方も今のところ「在庫あり」だが、今後絶版になる、のかも知れない。重なっているのは太字にした4作品だけなのだが。
『斜陽・パンドラの匣 太宰治映画化原作コレクション12009年5月10日第1刷・定価390円・342頁

 1頁扉、3頁「目次」、5頁中扉「斜陽・パンドラの匣」、7頁「斜陽」の中扉でここまで頁付なし。8頁から本文で現代日本文学館と違って注がない。1頁18行、1行39字。「斜陽」は181頁まで。183頁(頁付なし)「パンドラの匣」の中扉、184〜336頁が本文。
 最後337〜342頁、秋原正俊「解説」。なかなか衝撃的な書き出しである。

 もちろん、太宰治のことは知っていたが、実は「走れメロス」しか読んだことがなか/った。
 これが、二〇〇六年公開映画「富嶽百景――遥かなる場所」撮影前の、私の現状であ/った。……


 「二〇〇六年……撮影前の……現状」は現状の使い方がおかしい。

 それはともかくとして、何故か「富嶽百景」はこの「太宰治映画化原作コレクション」の2冊には収録されていないのであった。(以下続稿)

*1:2016年7月17日追記】第13刷(2000年10月10日第1刷・2013年4月5日第13刷・定価657円)を見た。