瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

柳田國男『日本の昔話』の文庫本(2)

新潮文庫3043(2)
 カバーについて、十七刷・二十四刷・四十七刷を比較してみる。
 カバー表紙は同じ。カバー表紙折返し、右下に「カバ− 太田大八」とあるのは一致。十七刷・二十四刷は「新潮日本文学アルバム〈全36巻/別巻4〉」の『柳田国男』の広告*1。四十七刷は上部に丸眼鏡に頭巾を被った写真に横組13行(1行16字)の紹介文*2
 カバー背表紙、私の手許にあるものでは、地色が十七刷は黄色、二十四刷は白、四十七刷は橙色に見えるが、十七刷と二十四刷は褪色であろう*3。黒で印刷されている文字とそのレイアウトは同じ、上部に標題・中央に著者名、以上明朝体、下部に白い角切短冊形に[や 15 3]その下にゴシック体で「新潮文庫」そして最下部、十七刷は「280」と太い下線、が見えるが、二十四刷と四十七刷は分類票が貼付されているため、見えない*4
 カバー裏表紙*5、左上のバーコードの1つめは一致、2つめの下4桁が「2808」→「3607」→「3620」と変わっている*6。右上の紹介文は同文・同版。バーコードの下の定価表示「定価280円(本体272円)」→「定価360円(本体350円)」→「定価:362円(税別)*7。中央に横線、その下の右に葡萄マーク、左に1行めISBNコード、十七刷と二十四刷は10桁で同じ、四十七刷は13桁で「ISBN978-4-10-104703-4」となっている。「978」は従来なかった桁で、下1桁はこれまでは「0」だった。2行め「C0139 P280」の価格のところが、「P360E」から「\362E」へと変わっている*8
 カバー裏表紙折返し、十七刷、ゴシック体で「〜〜新潮文庫〜〜/柳田国男の作品」とあって「遠野物語/日本の伝説/日本の昔話」が挙がる。左下に小さく明朝体で「カバー印刷 錦明印刷」*9。二十四刷「―――新潮文庫―――/柳田国男の本|遠野物語/日本の伝説/日本の昔話/毎日の言葉」、下部に小さく「カバー印刷 錦明印刷  デザイン 新潮社装幀室」。四十七刷は二十四刷とレイアウト等同じだが「遠野物語」がなくなっている*10。ちなみに新潮文庫の『遠野物語』は、『日本の昔話』十七刷当時は新潮文庫2146、その3箇月後に新潮文庫4885と、全く別の版として刊行されていることは、2011年4月5日付「柳田國男『遠野物語』の文庫本(01)」に述べた。
 本体については、9月21日付(1)に、頁付のある188頁までは記述した。その次の頁、中央下部に縦組みで、

本書の底本には筑摩書房版『定本柳田国男全集』第二十六巻/(昭和四十五年七月刊)を用い、丸山久子氏の校訂を得た。

とあるが、『定本柳田国男全集』なんてものは存在しないので、もちろん『定本柳田國男集』である。
 その裏に「文字づかいについて」6項目。
 次に「新潮文庫最新刊」が1頁あり、裏が奥付。 
 奥付の異同を挙げて置く。まずそれぞれの増刷の発行日、それから発行者、十七刷・二十四刷「佐藤亮一」が、四十七刷「佐藤隆信」。二十四刷、「郵便番号」が十七刷・二十四刷は3桁だったが、四十七刷は7桁*11。「振替」十七刷は「東京四―八〇八番」だったが二十四刷は漢数字(とハイフン)のみの9桁になっている。四十七刷では振替番号ではなくHPアドレスになっている*12。下部の横組みのところ、十七刷・二十四刷「© Tamemasa Yanagita 1983 Printed in Japan」が、四十七刷「© Fumiko Yanagita 1983 Printed in Japan」*13。ISBNコードはカバー裏表紙に同じ*14

*1:2013年1月5日追記】十五刷も同じ。【2013年9月2日追記】十一刷も同じ。

*2:2013年1月5日追記】私の見た四十一刷のカバーは四十七刷と一致するようだ。【2013年4月27日追記】五十刷は「カバー装画 太田大八」となっている他は四十七刷に同じ。【2013年5月12日追記】二十七刷も四十七刷に同じ(らしい)。【2014年3月17日追記】五十一刷のカバーは五十刷に同じ(らしい)。本体も奥付のそれぞれの発行日が異なるのみ(らしい)。【2014年4月10日追記】三十二刷も四十七刷に同じ(らしい)。

*3:2013年1月5日追記】私の見た十五刷は殆ど白だが褪色であろう。【2013年4月15日追記】五十刷も橙色。【2013年5月12日追記】二十七刷も橙色。【2013年9月2日追記】私の見た十一刷も二十四刷と同じくらい白くなっている。

*4:2013年1月5日追記】十五刷「360」に下線、四十一刷「\362」。【2013年4月15日追記】五十刷「400」。【2013年5月12日追記】二十七刷「\362」。【2013年9月2日追記】十一刷「240」。【2014年4月10日追記】三十二刷「\362」。

*5:2013年9月2日追記】十一刷は右上の紹介文は同文・同版、上下に横線があり、バーコードはない。中央の横線の下に、1行でISBNコードとCコードに「\240E 定価240円」、その下に葡萄マーク。

*6:2013年4月27日追記】五十刷「4009」。

*7:2013年4月27日追記】五十刷「定価:本体400円(税別)」。

*8:2013年4月15日追記】五十刷「\400E」。【2013年5月12日追記】二十七刷はISBNコード10桁、「\362E」。【2014年4月10日追記】三十二刷も二十七刷に同じ(らしい)。

*9:2013年9月2日追記】十一刷も同じ。

*10:2013年1月5日追記】並べて比較した訳ではないが、裏表紙及び裏表紙折返しを見る限りでは、私の見た十五刷のカバーは二十四刷と一致するようだ。【2013年1月9日追記】並べて見た。一致するものと思われる。従って、私の見た十五刷は返本された後に、カバーを掛け替えて再出荷されたもののようである。【2013年4月15日追記】五十刷は四十七刷に同じ。【2013年5月12日追記】二十七刷は二十四刷に同じ。【2014年4月10日追記】三十二刷も二十四刷に同じ。

*11:2014年4月10日追記】三十二刷は四十七刷に同じ。

*12:2014年4月10日追記】三十二刷は空白になっている。

*13:2014年4月10日追記】三十二刷は二十四刷に同じ。

*14:2013年1月5日追記】十七刷は組み直しているが十五刷にほぼ同じ、十五刷は電話番号が9桁、十七刷は10桁。また、最下部のISBNコードは四十一刷までは10桁、四十七刷は13桁。【2013年4月27日追記】五十刷は発行日の他は四十七刷に同じ。【2013年5月12日追記】二十七刷は大体二十四刷に同じのようだ。【2013年9月2日追記】十一刷の奥付を十七刷と比較するに、それぞれの発行日と、「電話〈業務部/編集部〉」の市外局番(〇三)の次が、十一刷「二六六」十七刷「三二六六」。すなわち十一刷は十五刷とはそれぞれの発行日が違うのみらしい。