昭和36年(1961)5月22日(月曜日)にTBSで放映された「氷雨」について、当日の新聞を確認してみた。
・朝日新聞
『朝日新聞縮刷版』昭和三十六年五月号/No.479/通巻四七九号(昭和三十六年六月三十日発行・定価六百円・638頁)
「朝日新聞」第27064号、総12頁の(5)面、12版。縮刷版433頁。1〜5段めの左にテレビ番組表「NHKテレビ①|日本テレビ④|東京テレビ⑥|フジテレビ⑧|NETテレビ⑩|NHK教育テレビ③」、6〜10段めにラジオ番組表。「東京テレビ⑥」の午後「8」時枠は次のようになっている。
0 しゃぼん玉劇場「幻の乙女」/(後編)蝶々、茶川一郎、/横山エンタツ、南都雄二他
30 黒い断層「氷雨」風見章子/野川美子、桜緋紗子他
1〜10段めの右が記事で、7〜10段めの「みもの ききもの」欄に8番組を紹介しているうちの1つめ、
黒い断層「氷雨」 東京/テレビ夜8・30 小さな料理店/「ささ雪」に働く七人の座敷女中/たちが主人公。ある氷雨の降る夕/方、彼女たちはお茶をひいては大/変だとなじみ客を電話で誘う。客/あしらいのうまい中年女、若さを/売り物にする女たちのかなしい争/いを描く。年齢差の間に横たわる/黒い断層を浮きぼりにした松本清【以上7段め】張の文芸作品をドラマ化。
同日の夕刊、号数は同じで総8頁、(8)面、3版。縮刷版448頁、1〜3段めに番組表、4〜10段め「商況」、11〜15段めは5段抜き映画の広告。
番組表は左からラジオ5局、ついで「NHKテレビ①|日本テレビ④|東京テレビ⑥|フジテレビ⑧|NETテレビ⑩」が1列ずつ、残り2列にNHK教育テレビ③とラジオ3局。「東京テレビ⑥」の午後「8」時枠。
0 劇「幻の乙女」(後/編)ミヤコ蝶々、茶/川一郎、南都雄二他
30 黒い断層「氷雨」風/見章子、野川美子、/桜緋紗子、旭輝子他
朝刊の「みもの ききもの」欄により短篇小説「氷雨」を原作とすることははっきりした。
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さて、こういう新聞の調査の場合、1紙だけ、例えば朝日新聞だけ、見て済ませる人がいるが、それではいけないので、複数の新聞を見るべきである。朝日新聞と讀賣新聞のデータベースは見る機会を得ないが、4紙の縮刷版を見ることが出来たので、続けて並べて行くこととしたい。(以下続稿)