・新聞報道(2)記事見出し
それでは、この事件について報じた昭和61年(1986)1月27日(月曜日)の各紙の朝刊と夕刊の記事を見て行くことにしようと思うのですが、まづは記事の位置と見出しについて確認して置きましょう。
・「朝日新聞」35941号
朝刊(24)頁、夕刊(14)頁。11月10日付(18)に取り上げた「朝日新聞縮刷版」昭和六十一年一月号では前者は945〜968頁、後者は969〜982頁。
朝刊(23)頁、[社会]面(14版)の9〜10段め右寄りに、ゴシック体「女子美大屋上で/女性が焼身自殺」本文9行。
夕刊(13)頁(4版)の7〜8段め左に「焼身は女子美大生」本文10行。
・「毎日新聞」第39433号
朝刊(24)頁、夕刊(10)頁。昨日取り上げた「毎日新聞縮刷版」昭和61年1月号では前者は845〜868頁、後者は869〜878頁。
朝刊(23)頁、[社会]面(14版)の2〜5段め左上寄り、左(1〜5段め)に東海林さだお「アサッテ君(4012)」。見出しは2〜4段めの3段抜き明朝体「女子美大屋上で焼身/深夜に女性、灯油かぶり」本文22行。段抜きの見出しはこの記事のみ。
夕刊(9)頁、[社会]面(4版)の5〜6段め、4コマ漫画、加藤芳郎「まっぴら君(9460)」の4コマめの右にゴシック体「 女子美の焼身は / 洋画科の4年生 」本文15行。
・「読売新聞」第39365号
朝刊(34)頁、夕刊(16)頁。昨日取り上げた「読売新聞縮刷版」第29巻第1号では前者は999〜1032頁、後者は1033〜1048頁。
朝刊(23)頁、14版(縮刷版1021頁)の5〜6段め、4コマ漫画(植田まさし「コボちゃん」1368)の右と下。見出しはゴシック体「女子美屋上で焼身」本文22行。
夕刊(14)頁、4版(縮刷版1046頁)の7〜8段め、ゴシック体1字下げで*1「◆焼身女性は女子美大生」本文13行、◆は□と組み合わされる。
すなわち、10月25日付(06)に引いた鶴川学「恐怖の"焼身自殺実況ビデオテープ"」は、全国紙(東京本社版)の中でも最も情報量の少ない「朝日新聞」を見ているのですが、「毎日新聞」及び「読売新聞」を参照すると、流石に11月7日付(15)及び11月8日付(16)に引いた「週刊新潮」ほどではないですが、より詳しく細かな点を押さえることが出来るのです。――よく新聞記事を1紙*2しか確認しない人がいますが、複数見るべきなのです。(以下続稿)