・角川文庫553(5)
本文は1頁の行数・1行の字数が同じであるが、細かく見ると異同がある。気付いたところだけ挙げておくと、改訂版二十四版の4頁16行め〜5頁6行めの句読点は5頁3行めの句点1つを除き全て半角になっており、5頁4行めの鍵括弧も半角である。これらは改訂版三十五版では全て全角になっている。他に124頁4行め改訂版二十四版「金持」が改訂版三十五版「金持ち」になっていることに気付いた。細かく見ればもっとあるだろう。
奥付、改訂版二十四版は7.4×5.1cmの単郭の右上に初版発行/十三版発行/改訂版二十四版発行の年月日が並び、その下に「定価は、カバーに/明記してあります」とある。中央上部に横組みで「角 川 文 庫/改訂版/日本の昔話*1」その下に「角川/書店」の印。下部に「著作者 柳 田 国 男/発行者 角 川 源 義/印刷者 中 内 佐 光」が縦組みで並び、著作者にルビ「やなぎたくにお」、印刷者の左脇に住所(郵便番号はなし)、その左に5.3cmの縦線があり、「発行所 〈東京都千代田区富士見二ノ十三/○一〇二 ○東京一九五二〇八〉 〈株式/会社〉角川書店*2」1つめの○の中に「郵」2つめの○の中に「振」。「株式会社」の割書の左から「電話東京(265)七一一一(大代表)」算用数字は縦中横、漢数字は半角。匡郭外に、左辺の下寄りに「落丁・乱丁本はお取替えいたします」、下辺の下に「Printed in Japan 暁印刷・本間製本/0139-308312-0946(2)」。
改訂版三十五版は11.5×7.5cmの単郭(角は繋がっていない)の上部に扉と同じような子持枠4.5×4.9cmがあり、その内部に横組みで、下部の鳳凰と「角川文庫 553」は扉より一回り大きい。上部には明朝体で「日本の昔話/柳田国男*3」とある。その下に縦組みでまず3行発行日、「発行者――角川春樹/発行所――株式会社角川書店」その脇に「東京都千代田区富士見二―十三―三/電話東京二六五―七一一一(大代表)/〒一〇二 振替東京③一九五二〇八」、「印刷所――暁印刷 製本所――本間製本/装幀者――杉浦康平/落丁・乱丁本はお取替えいたします。/定価はカバーに明記してあります。」0.5行分空けて右が上に横転した「Printed in Japan 0139-308312-0946(3)」とある。匡郭の外には何もない。
最後の頁、角川源義「角川文庫発刊に際して」の双郭は、改訂版二十四版は10.9×7.3cmでやはり角が空いている。改訂版三十五版は11.0×7.7cmで角は繋がっているが綺麗ではない。
新潮文庫に収録されている旧版の「はしがき」や「新訂版の始めに」は再録されていない。(以下続稿)