瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

川端康成『伊豆の踊子』(2)

新潮文庫115(1)
①昭和二十五年八月二十日発行

③昭和六十年一月三十日九十八刷改版(178頁)
・昭和六十二年九月十日百五刷 定価220円*1
・平成四年五月三十日百十三刷 定価233円*2
・平成五年五月三十日百十六刷 定価350円*3
・平成五年六月十日百十七刷 定価311円*4
・平成六年六月五日百十八刷 定価350円*5
・平成九年五月二十五日百二十一刷 定価362円*6

伊豆の踊子 (新潮文庫)

伊豆の踊子 (新潮文庫)

・平成六年六月五日百十八刷 定価362円*7
・平成十年五月二十五日百二十二刷 定価362円
・平成十一年六月五日百二十三刷 定価362円*8
・平成十二年五月三十日百二十五刷 定価362円*9
④平成十五年五月五日百二十九刷改版(201頁)
・平成十五年七月三十日百三十刷 定価362円*10
・平成十六年六月五日百三十二刷 定価362円
・平成十七年十月二十日百三十三刷 定価362円
・平成十八年六月十日百三十五刷 定価362円
・平成二十年二月二十五日百三十八刷 定価362円*11
・平成二十年五月二十五日百三十九刷 定価362円*12
・平成二十一年七月二十五日百四十一刷 定価362円*13
・平成二十二年九月三十日百四十三刷 定価362円*14
・平成二十三年六月十日百四十五刷 定価362円
・平成二十五年六月十日百四十七刷 定価362円
・平成二十七年六月五日百四十八刷 定価360円*15
 昭和40年代前半に改版があったはずであるが未見。
 カバー表紙、③百二十二刷・④百三十二刷・百三十三刷・百三十五刷・百四十五刷は一致。
 ④百四十七刷は形式が違っていて、Amazon詳細ページに帯の付いた表紙と裏表紙の画像が挙がっているが、これは平成25年(2013)夏の「新潮文庫の100冊」フェアでの限定カバーなのである*16。私の見たのは例によって図書館蔵書なので、帯は付いていない。白地の帯に縦組みで、右側に標題と著者名、左下に「新潮文庫」とあるが、カバー表紙にはこれらの文字はなく、硝子鉢の中にいる、尾鰭の立派な蘭鋳を上から写した写真で、最下部に小さく左寄せ「Izu no Odoriko / Kawabata Yasunari」右寄せ「Shincho Bunko」とある。硝子鉢の底は透明、側面は青く見え、水は透明で他に何も入っていない。
 カバー背表紙は紺地に明朝体で上部に標題、中央やや下に著者名、下部に白く抜いて黒のゴシック体で[か 1 2]すぐ下に白抜きゴシック体で「新潮文庫」そのすぐ下の最下部のみ黒地に白抜きで、③百二十二刷「\362」、④百三十二刷・百三十三刷・百三十五刷・百四十五刷は「\362」に太い下線。
 これも④百四十七刷は表紙の写真がそのまま続いていてそれが地になっている。白抜きの文字は全て黒で、分類番号の枠は黒い線になっていて枠の中も写真で白く抜かれていない。最下部「362」とのみ。
 カバー裏表紙、③百二十二刷・④百三十二刷・百三十三刷・百三十五刷は一致、「ISBN4-10-100102-2/C0193 \362E」。④百四十五刷は横線の上は一致。横線の下、左寄りの2行の字が小さくなり「ISBN978-4-10-100102-9/C0193 \362E」となっている。ISBNコードはバーコード1つめの数字と同じ*17
 ④百四十七刷は背表紙から写真が続いている。左上のバーコード2つは従来のものに一致、この周囲が白い長方形(4.0×3.6cm)に抜かれている。このカバーは全面写真で白く抜いているのはここのみ。その下に定価とISBNコード・Cコード等の3行は④百四十五刷のカバーに一致、横線はなくなりISBNコードとCコードの行間は詰まっており、定価とISBNコードの間も1行弱分しか空いていない。定価は一回り小さくISBNコードの高さは右上にあった紹介文はそのままカバー裏表紙折返しに移されている。帯には三浦友和の似顔絵とコメント。
 裏表紙折返し、私の見た③百二十二刷以降の諸刷に掛かるものは上部「―――新潮文庫―――/川端康成の本|」とあって、最下部に「カバー印刷 錦明印刷  デザイン 新潮社装幀室」とあるのは共通。明朝体で挙がっている本に異同があって、③百二十二刷は「雪国/伊豆の踊子/花のワルツ/愛する人達/掌の小説/舞姫/山の音/川のある下町の話/女であること/虹いくたび/みずうみ/名人/眠れる美女/古都/千羽鶴」の15点*18。④百三十二刷は「花のワルツ」「川のある下町の話」「虹いくたび」の3点がなくなり最後に「〈川端康成三島由紀夫〉往復書簡」が追加されて13点になっている。④百三十三刷・百三十五刷・百四十五刷はこれら13点の下に「*」を挟んで「新潮文庫/文豪ナビ 川端康成」が追加されている。
 これも④百四十七刷は裏表紙からの写真の続きで、左上は殆ど白で、下部は淡い水色のグラデーションになっている。左下に明朝体横組みで小さく「カバー印刷 錦明印刷/写真 岩本彩」、右下に角切の黒の三角形に「新潮文庫」に葡萄マークを抜いているが地色に同じ。
 表紙折返し、上部に上下を横線(4.3cm)に挟まれた間(2.8cm)に左寄せで「川端康成Kawabata Yasunari/(1899―1972)」とあり、右側に顔写真がある。それから右下「カバー装画 宮本順子」とあるのは③百二十二刷・④百三十二刷・百三十三刷・百三十五刷・百四十五刷一致。写真の下にある横組み明朝体の紹介文は、13行の③百二十二刷・④百三十二刷と、12行の④百三十三刷・百三十五刷・百四十五刷とで異同がある。仮に私が見たもののうち早いものを挙げて比較するに、③百二十二刷4〜5行め「/行、旅芸人の一向と知り合う。以降/約10年間毎年、伊豆湯ケ島湯本館に/」となっていたのが④百三十三刷4〜5行め「/行。以降約10年間にわたり、毎年伊/豆湯ケ島に‥‥」となっていることと、③百二十二刷10〜11行め「‥‥、逗子の仕事部屋/でガス自殺を遂げた。著書に‥‥」④百三十三刷9〜10行め「‥‥、逗子/の仕事部屋で自死。著書に‥‥」。なお、③百二十二刷は13行で終わりだが、④百三十二刷は14行めに「Photo © 柿沼和夫」とあり、④百三十三刷・百三十五刷・百四十五刷の13行めも同じ。
 ④百四十七刷は上下を横線(4.3cm)に挟まれた間(1.5cm)が狭く、右側に顔写真を入れていない。その下の紹介文は、④百三十三刷・百三十五刷・百四十五刷に同じ。(以下続稿)

*1:2016年5月15日追加。

*2:2015年7月13日追加。

*3:2015年10月30日追加。

*4:9月19日追加。

*5:2016年6月20日追加。

*6:2019年3月19日追加。

*7:2016年9月18日追加。

*8:8月30日追加。

*9:3月22日追加。

*10:2016年11月12日追加。

*11:9月20日追加。

*12:7月23日追加。

*13:2016年4月16日追加。

*14:3月19日追加。

*15:2017年9月30日追加。

*16:今年のフェアのページに変更されたら今の内容は見られなくなってしまうはずであるが、一応リンクして置いた。【8月30日追記】リンク先は「新潮文庫の100冊 2014」に変わっているので、リンクを外して、念のためここに保存して置く。「これは平成25年(2013)夏の「新潮文庫の100冊」フェアでの限定カバーなのである」。【2016年4月7日追記】宮本順子のカバーの掛かった百四十七刷を見た。ここにメモした百四十五刷のカバーと一致するようである。

*17:3月19日追記】④百四十三刷のカバーは百四十五刷のカバーに一致。

*18:3月22日追記】③百二十五刷は17点で「現代語訳竹取物語/天授の子」の2点が追加されている。それ以外の部分は③百二十二刷のカバーに同じ。【8月30日追記】③百二十三刷は16点で「現代語訳竹取物語」が追加されている。それ以外の部分は③百二十二刷のカバーに同じ。