・講談社文庫(3)
8月25日付(2)の続きで、本体について。
1頁(頁付なし)上下は双辺で左右は短辺、初版・新装版とも12.0×8.1cm。文字は横組みで、上部に「■/講談社文庫」■のところは講談社文庫のマーク、文字は丸ゴシック体。中央やや上に明朝体でやや大きく「増上寺刃傷」、新装版にはすぐ上に若干小さい明朝体で「新装版」とある。少し空けて小さいゴシック体で著者名、下部中央に明朝体で「講談社」。
3頁(頁付なし)「目 次」も、初版3頁、新装版は最後に、1字下げでやや大きく「解 説 小梛治宣」下部に半角漢数字で「二九二」の1行が追加されている。
5頁(頁付なし)「増上寺刃傷」の中扉。
7頁(頁付なし)は1篇め「願望」の扉。
9頁から本文。初版の「願望」は初め5行分空白で9頁は13行。なお、以下の諸篇は、3行取り8字下げの漢数字の章番号があり、「一」の前にはいづれもまず3行分空白、すなわちそれぞれの本文冒頭は12行ずつである。
新装版の「願望」は初め5行分空白で9頁は11行。以下の諸篇は、3行取り7字下げの漢数字の章番号があり、「一」の前にはいづれもまず4行分空白、すなわちそれぞれの本文冒頭は9行ずつである。
「願望」初版7〜20頁1行め・新装版7〜23頁8行め
「奉公人組」初版21〜38頁1行め・新装版25〜46頁9行め
「増上寺刃傷」初版39〜60頁6行め・新装版47〜73頁8行め
「乱気」初版61〜84頁10行め・新装版75〜104頁13行め
「雀一羽」初版85〜112頁14行め・新装版105〜139頁10行め
「疑惑」初版113〜149頁14行め・新装版141〜186頁6行め
「西蓮寺の参詣人」初版151〜185頁5行め・新装版187〜229頁13行め
「贋札つくり」初版187〜211頁2行め・新装版231〜261頁10行め
「明治金沢事件」初版213〜235頁14行め・新装版263〜291頁9行め
初版は235頁の裏(頁付なし)が「初出誌一覧」で各1行。新装版292〜298頁7行めは小梛治宣*1(文芸評論家)の「解 説」、299〜324頁に2段組の安間隆次 編「年 譜」があって、その次の頁(頁付なし)に「初出誌一覧」があるが、最後の1篇については初版「‥‥一月号(原題「明治忠臣蔵譚」)」と1行で収まっていたのが、「‥‥一月号/(原題「明治忠臣蔵譚」)」と2行にわたっている。
新装版はこの裏に、中央下部に明朝体縦組みで小さく、
本書は一九八七年一月、講談社文庫に収録されたものを/あらたに大活字、新装版として刊行するものです。
とある。
初版の奥付については、時期の近い『大奥婦女記』第15刷と比較しつつ述べて置こう。
ともに上下(12.1cm)に二重線(8.0cm)がある。
上部は余白、下部は左右2列で、左側「増上寺刃傷*2」とあってその下に明朝体で著者名*3/「© Seicho Matsumoto 1987」、1行分空けてゴシック体で発行日、また1行分空けて「発行者――野間惟道」人名は明朝体太字、発行所も同様に入り、その下の行は明朝体で住所、ついで「電話 東京(03)945-1111(大代表)」、次の行「Printed in Japan」。
右側、講談社文庫のマークに「講談社文庫/定価360円」文庫名丸ゴシック体。下寄せで4行、「デザイン――菊池信義/製版―――豊国印刷株式会社/印刷―――豊国印刷株式会社/製本――加藤製本株式会社」。
下部は1列だが左寄せで、
落丁本・乱丁本は、小社書籍製作部宛にお送りください。/送料小社負担にてお取替えします。 (庫一)
とある。半行分空けて「ISBN4-06-183907-1 (0)」。すぐ下に、下の二重線。『大奥婦女記』第15刷との異同は標題と発行日関連の数字や定価・ISBNコードの他、製本が異なるのみでレイアウトも一致する。
奥付裏の「講談社文庫刊行の辞」は組み直されているが字配りなど同じ。匡郭は双辺で初版・新装版とも12.0×7.9cm。『大奥婦女記』第15刷は12.1×8.0cmで双辺の幅が狭い。
最後に目録が2頁、単郭(12.3×7.9cm)の中に1頁め9点、2頁め8点。郭外上部に横組みゴシック体で「講談社文庫■最新刊」■は講談社文庫のマーク、その上に横線(7.9cm)。また左辺の外、下寄せで小さく「表示定価はすべて定価です」とある。
1頁めの3点めが本書。文字は全て明朝体で、上部に著者名、次に太字で大きく標題、1行20字で2行の紹介文、
があって、最下部に「360円」。(以下続稿)