瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

遠藤周作『わたしが・棄てた・女』の文庫本(4)

講談社文庫(4)
 第69刷を見た。カバー表紙・表紙折返し・背表紙・裏表紙については2014年11月6日付(1)に追記した。
 2014年11月7日付(2)にて触れたカバー裏表紙折返しは、挿入するにしても分量が多いので、ここに示す。
 第69刷は1段め12点13冊、

海と毒薬/白い人 黄色い人ほか二編/哀歌/わたしが・棄てた・女/ユーモア小説集/青い小さな葡萄/怪奇小説集/ただいま浪人/どっこいショ/第二ユーモア小説集/快男児・怪男児(上)(下)/ぐうたら人間学


 2段め12点12冊、

ぐうたら愛情学/ぐうたら好奇学/ぐうたら交友録/第三ユーモア小説集/第二回怪奇小説集/楽天大将/協奏曲/口笛をふく時/ぼくたちの洋行/結婚/聖書のなかの女性たち/さらば、夏の光よ


 3段め12点16冊、

最後の殉教者/何でもない話/悪霊の午後(上)(下)/作家の日記1950・6〜1952・4/父親/わが恋*1う人は(上)(下)/イエスに邂*2った女たち/妖女のごとく/反逆(上)(下)/ひとりを愛し続ける本/決戦の時(上)(下)/深い河*3


 2014年11月8日付(3)に示した本体の異同だが、奥付については追記した。ここでは286頁下段左側の断り書について補って置く。「私の見たものでは第77刷以降の諸刷には、第53刷にはなかった次のような断り書が追加されている」と述べたが、第69刷にも断り書がある。

この作品は、一九六三年に執筆されたもので、今/日の観点からみると、差別的表現ととられかねな/い箇所がありますが、当時の風俗、言語を残すた/めに、やむをえざる部分のみ、それをそのままに/致しました。作者の意図は、決して差別を助長す/るものではありません。読者のご賢察をお願い致/します。また、ハンセン病癩病)には、当時特/効薬がありませんでしたが、現在は新薬があって、/完全に治癒することを付記します。――――著者


 第77刷以降のものはこれを整理し、著者だけでなく編集部との連名にしたものである。(以下続稿)

*1:ルビ「おも」。

*2:ルビ「あ」。

*3:ルビ「ディープ・リバー」。