・バレエ名作ダイジェスト(6)
『完全版Ⅲ』188〜189頁、まず188頁から見て置こう。右端上下の飾り枠の間に「――6――/ コッペリア 」とあり、続いて藻を連ねたような飾りの線によって上下に分けて、モダンゴシック体(ルビは明朝体)で、
ドリーブ作曲、全3章の*1/コミカルなバレエです。
物語は、人形師コッペリ/ウスがつくった人形コッペ/リアが、2階の窓ぎわで、/本を読んでいるかっこうで/おかれています。スワニル/ダの恋人フランツは、人形/とは知らず、コッペリアに*2【上】恋をしてしまいます。*3
投げキッスをしても知ら/ん顔をされ、フランツはの*4/ぼせあがるばかり、ついに/はしごをかけて、コッペリ/アの部屋にはいり込みます*5/が、コッペリウスにみつか/ってしまいます。
しかし、コッペリウス/はフランツに酒をすすめ、/酔いつぶしてしまい、そ/の間に、人形に生気をあ*6
とあって、左に女性1人のイラストがあり右脚を水平に伸ばして、仕切りの線の続きになっているが、下段の最後の5行はこの脚を避けた分、1字下げになっている。
189頁の仕切り線は188頁よりもやや上にある。下段の字数が少ないのはその大半を男女のイラストが占めるからで、上段も最後の5行は、左端の老人と本を読む少女と立っているピエロのイラストの、パイプを手にする老人を避けるために字数が減っている。
たえる実験をはじめます。す/ると、コッペリアは動きだし、/コッペリウスは狂喜しますが、/実はスワニルダがコッペリア/と入れかわっていたのです。*7
登場人物は、叙情的かつコ/ミカルに仕立てられ、愛情を/こめながらも、ひょうきんに/演じられます。*8
1880年代にモス/クワで初演されま/したが、最近/ではこの作品/の再演は、原*9【上】作から/はなれ/がちで、バレ/エの文学的/根拠からも/はなれていま/す。*10
単行本(HC版第II部第2巻)10〜11頁は右上に明朝体横組みで大きく「コッペリア」とあって、以下の文章は明朝体縦組み。
ドリーブ作曲、全3章のコミカルなバレ/エです。物語は、人形師コッペリウスがつ/くった人形コッペリアが、2階の窓ぎわで/本を読んでいるかっこうでおかれています。*11
スワニルダの恋人フランツは、人形とは/知らず、コッペリアに恋をしてしまいます。*12
投げキッスをしてもしらん顔をされ、フ*13/ランツはのぼせあがるばかり、ついにはし/ごをかけてしのびこみますが、コッペリウ【10頁】スにみつかってしまいます。/しかし、コッペリウスはフ/ランツに酒をすすめ、酔いつぶしてしまい/その間に人形に生気をあたえる実験をはじ/めます。するとコッペリアは動きだし、コ/ッペリウスは狂喜しますが、実はスワニル/ダがコッペリアと入れかわっていたのです。*14
登場人物は、叙情的かつコミカルに仕立/てられ、愛情をこめながらも、ひょうきん/に演じられます。*15
1880年代にモスクワで初演されまし/たが、最近は、原作からはなれがちの形で/再演されることが多いようです。*16
10頁、タイトルの下に老人とピエロと本を読む少女のイラスト、11頁右端に女性1人のイラスト、水平に伸ばした右脚は足首から先がノドで切れている。11頁の初めの2行は7字下げ(下揃え)。
男女のイラストが省略されている。文章の省略は少なく、末尾はこの方が分かり易い。
『文庫版Ⅲ』188〜189頁、188頁右側に老人と人形2体のイラストがあって、その左、頁の左下隅に「《コッペリア 》」とある。189頁は左下寄せで半分くらいに男女のイラスト。つまり、単行本とは省略されているイラストが違っている。(以下続稿)
*1:ルビ「さっきょく・ぜん・しょう」。
*2:ルビ「ものがたり・にんぎょうし/にんぎょう/かい・まど/ほん・よ//こいびと・にんぎょう/し」。
*3:ルビ「こい」。
*4:ルビ「な・し/かお」。
*5:ルビ「へや・こ」。
*6:ルビ「さけ/よ/あいだ・にんぎょう・せいき」。
*7:ルビ「じっけん/うご/きょうき/じつ/い」。
*8:ルビ「とうじょうじんぶつ・じょじょうてき/した・あいじょう//えん」。
*9:ルビ「ねんだい/しょえん/さいきん/さくひん/さいえん・げん」。
*10:ルビ「さく・ぶんがくてき/こんきょ」。
*11:ルビ「さつきよく・ぜん・しよう/ものがたり・にんぎようし/にんぎよう・かい・まど/ほん・よ」。
*12:ルビ「こいびと・にんぎよう/し・こい」。
*13:ルビ「な・かお」。
*14:ルビ「さけ・よ/あいだ・にんぎよう・せいき・じつけん/うご/きようき・じつ/い」。
*15:ルビ「とうじようじんぶつ・じよじようてき・した/あいじよう/えん」。
*16:ルビ「ねんだい・しよえん/さいきん・げんさく。かたち/さいえん・おお」。