・偕成社文庫2082(3)
奥付の最下部、3刷には長方形の枠(0.6×7.2cm)があって、
偕成社は、平日も休日も24時間、電話でもFAXでも本のご注文をお受けして
います。どうぞご利用ください。電話03-3260-3221(代) FAX03-3260-3222
とある。留守番電話で受け付けていたのであろうか。流石に今はやっていないようである。
奥付の裏に角丸の枠に「一九七五年十一月」付の今村 廣「偕成社文庫発刊に際して」があるが、枠の大きさが初版第1刷(13.8×9.2cm)と3刷(13.7×9.2cm)で異なるように17行の本文は同文だが組み直されており、初版第1刷は1行47字、3刷は1行45字。
最後に目録があって、上に横組みで「子どもとおとなのための偕成社文庫◎」◎は丸に蝸牛に載った人のマークで、字体は初版第1刷はミンニアムと丸ゴシック体、3刷は明朝体とゴシック体。その下に子持線(9.4cm)があって3刷は太線と細線の間隔が狭い。
細線で区切った2段組で、下部に初版第1刷は太線、3刷は細線。初版第1刷は太線の下、中央に横組みで、
2000番台=小学中級以上向(各450円)・3000番台=小学上/級以上向(各450円)・4000番台=中学生以上向(各480円)
とあったが3刷にはこのような注記はない。よって3刷を見たのでは数字の示す意味が分からない。
初版第1刷の2000番台は2頁め下段まで、3刷は3頁め上段までで下段は空白。
1頁め上段はともに「2023」まで。例として13点め「2013-2017日本のむかし話(全5巻) 坪田 譲治」を見てみよう。算用数字は横並びでハイフンとともに小さく、初版第1刷は著者名と同じ細いゴシック体で標題は明朝体、巻数はゴシック体でやや小さい。3刷は算用数字とハイフンのみゴシック体で、他は明朝体になっている。1段20点が基本であるが標題が長く2行になっていたり、分冊を1点にまとめているもの、分冊を別々に並べているものもあって1段の冊数は一定していない。
1頁め下段は初版第1刷は20点23冊で「2046」まで、3刷は20点20冊で「2043」まで、「2035-2037少年たんていブラウン(全3巻) 〈D = ソ ボ ル/ 花輪莞爾訳〉」が(1)(2)(3)各1行に、「2040/2041 彦一とんちばなし(全2巻) 小山 勝清」が(上)(下)*1各1行になっている。
2頁め、上段は20点20冊で「2066」まで。下段は16点16冊で最後が「2082 なんだかへんて子 山中 恒」で次の行の著者名の位置に明朝体で「(*は近刊)」とあって以下余白、「2079 おとうさんのつうしんぼ 宮川 ひろ」の上に「*」が打たれている。なお、「2072 イソップ童話(上) 二宮フサ訳/2073 イソップ童話(下) 二宮フサ訳」とあって(全2冊)とまとめていない。3刷は上下段とも19点19冊で「2081」まで。
3刷の3頁めは本書「2082」から「2090」まで9点9冊、最後に「(*は近刊)」とあるが「*」の打たれているものは2000番台には見当たらない。
初版第1刷の3000番台は3頁め上段から5頁め下段まで、3刷は4〜8頁め。
初版第1刷の3頁め上段は20点21冊で「3021」まで、下段は20点23冊で「3044」まで、4頁め上段は20点20冊で「3064」まで、下段は20点22冊で「3086」まで、5頁め上段は19点25冊で「3111」まで、下段は14点16冊で「3127」まで、最後に「(*は近刊)」とあって「3115」「3119」「3125」「3126」「3127」に「*」が打たれている。
3刷は6頁め上段「3111」までは、標題や巻数の表示などに細かい異同はあるものの初版第1刷の5頁め上段までと同じ。6頁め下段は19点23冊で「3134」まで、「3135」は欠番(?)で7頁め上段は「3136」から始まって20点24冊「3159」まで、下段は20点25冊で「3184」まで、8頁め上段は20点23冊で「3207」まで、下段は20点24冊、最後が「3234」で「3231〜3233」が飛ばされている。最後、横線よりも左に「(*は近刊)」とあって「3115」「3132」「3133」「3134」「3161」「3228」に「*」が打たれている。すなわち「3115 ひめゆり部隊のさいご 金城 和彦」は偕成社文庫版としては未刊に終わったらしい。
ひめゆり部隊のさいご―太平洋戦・沖繩学徒隊の悲劇 (少年少女世界のノンフィクション 18)
- 作者: 金城和彦,鈴木登良次
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 1966/08
- メディア: 単行本
- クリック: 2回
- この商品を含むブログを見る
初版第1刷にあって3刷に見当たらないものはないようである。(以下続稿)
*1:上下は半角で括弧と横並び。