瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

正宗白鳥『入江のほとり』の文庫本(1)

 当ブログでは著者の生前刊行された本は、本人が(不本意だったとしても)その標題の本の存在を認めたと見なしてその題で記事にし、歿後著者の意思と関わりなく附された標題の本とは区別して扱うことにしている。尤も当初はそこまで考えていなかったし、やはりそれでは不便なこともあって、徹底している訳ではない。
岩波文庫31-039-2『入江のほとり 他一篇

入江のほとり―他一篇 (岩波文庫 緑 39-2)

入江のほとり―他一篇 (岩波文庫 緑 39-2)

・1929年6月25日第1刷発行©(139頁)
・2001年2月22日第25刷発行 定価460円
・2015年2月18日第26刷発行 定価460円
 第25刷と第26刷のカバー、表紙は貼付した書影に同じ、表紙折返し・背表紙・裏表紙も一致。裏表紙折返しの「図書」の広告(4.6×3.8cm)の「FAX」番号が第25刷「(03-5210-4117)」第26刷「(03-3263-6999)」と異なるのみ。
 カバー表紙折返しの右上にある紹介文(縦組み)を引用して置こう。

入江のほとり 他一篇
瀬戸内海の入江のほとりにある大きな旧家の、/それぞれ性格の異なった兄弟たちの生活を描/きながら、人間性の内奥を冷厳な目で探る。
            (解説=谷川徹三)


 本体の異同も殆どなく、奥付の、それぞれの発行日と「発行者」が第25刷「大塚信一」第26刷「岡本 厚」となっているのみで、2本の横線(7.5cm)の間隔(4.8cm)も同じ。
 目録「岩波文庫の最新刊」はそれぞれ2頁で、第25刷「2000.12.」と「2001.1.」、第26刷は「2014.12.」と「2015.1.」。(以下続稿)