瑣事加減

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幸田文『みそっかす』(1)

岩波文庫31-104-1(1)
①1983年9月16日第1刷発行©(220頁)

みそっかす (岩波文庫 緑 104-1)

みそっかす (岩波文庫 緑 104-1)

・1994年5月16日第9刷発行 定価447円*1
・1994年6月25日第10刷発行 定価447円*2
・2001年10月5日第18刷発行 定価500円*3
・2009年5月7日第25刷発行 定価560円
・2013年5月7日第27刷発行 定価560円
 映画『おとうと』の設定も、8月14日付「幸田文『おとうと』(1)」にモデルとなった作者姉弟との対比でざっと気になる点を挙げて見たのだが、その後は、やり掛けては他のことにかまけてそのままになってしまった。
 その後図書館で本書を見掛け、『おとうと』に登場する家族について、『おとうと』以前のことを知る手懸かりとして借りて見たのだが、読む暇がない。差当り手許にあるカバーの掛かった2冊でメモを取り始めることとする。
 ところで、岩波文庫にカバーが掛かったのは、岩波書店HP「文庫豆知識」に拠ると昭和58年(1983)5月の岩波文庫フェア以来である。当ブログでも2013年9月9日付「太宰治『走れメロス』の文庫本(10)」にて、まさにこのフェア期間中の増刷である岩波文庫31-090-1『富嶽百景走れメロス 他八篇』1983年5月25日第30刷について、カバー表紙折返しのフェアの謳い文句や「文庫判ブックカバー贈呈」に触れている。その後、フェアごとに既刊書にカバーを掛け、新刊にカバーを掛けるようになったのは創刊60周年の昭和62年(1987)7月からで、2016年7月18日付「小林信彦『回想の江戸川乱歩』(12)」に述べたように、私はこのとき一挙10点刊行された新刊のうち2点2冊を購入している。
 すなわち、第1刷が出た当時、新刊にはカバーが掛かっていなかったのだが、帯の掛かった本書は未見。年内の仕事が一段落付いた頃に、12月3日付「Guy de Maupassant の文庫本(2)」に述べた、岩波文庫の旧版の『脂肪の塊』を探しに行くついでに、見て置くこととしよう。
 と云う次第で、今回は今手許にある、新しい第25刷と第27刷の比較。
 カバーの異同は、裏表紙折返しの岩波文庫編集部編『世界名言集』の定価が第25刷「定価2625円」第27刷「定価2730円」と変わっているのみ*4
 本体の異同も奥付の、それぞれの発行日の1行のみ*5。(以下続稿)

*1:12月14日追加。

*2:12月14日追加。

*3:2018年12月26日追加。

*4:12月7日追記】カバー表紙折返しについては、2017年12月7日付「小堀杏奴『晩年の父』(1)」に触れた。【12月14日追記】第9刷と第10刷のカバーは(恐らく)一致。第9刷・第10刷のカバー表紙折返しは「ワイド版 岩波文庫」の広告。カバー表紙折返しは『広辞苑』第四版の広告。カバー背表紙の下部に「460」に太い下線。カバー裏表紙、左上のバーコード1つめは第25刷・第27刷に一致、2つめは「1910195004600」第25刷・第27刷「1920195005606」。右上の1行めISBNコードは一致、2行めCコードは一致、その右は「 P460E」第25刷・第27刷「 \560E」。少し空けて3行め「定価460円(本体447円)」第25刷・第27刷「定価(本体560円+税)」。カバー表紙は一致。

*5:12月14日追記】第9刷・第10刷と第25刷・第27刷との異同も奥付のみで、それぞれの発行日の他、1本めの太線(7.5cm)の上に、第25刷・第27刷は左側の標題のみであるが、第9刷は横線と標題の間、発行日の上に当たる位置に「定価はカバーに表示してあります」とある。2本の太線の間は、第9刷は4.5cm、第25刷・第27刷は4.8cm、これは電話番号の2行に続けてHPアドレスの1行が増えたためである。他に異同は「発行者」の「安江良介」が第25刷・第27刷「山口昭男」、郵便番号が5桁から第25刷・第27刷は7桁に、電話番号3つは一致するが、1つめの番号の左に「電 話  」とあったのが第25刷・第27刷ではなくなっており、2つめの番号が「営業部」だったのが第25刷・第27刷では「販売部」になっている。2本めの太線の上「印刷・精興社 製本・永井製本」が第25刷・第27刷では『製本・」が「中永製本」になっている。