昨日取り上げた『信濃の民話』と同じ双書「日本の民話」の1冊、やはり2011年10月24日付「浅沼良次編『八丈島の民話』(1)」及び2017年9月2日付「浅沼良次編『八丈島の民話』(7)」に倣って、整理して置くこととする。
①上製本(初版)266頁・A5判上製本
私の見た本はカバーが外されている。本体の表紙は迷路を摺出したような灰色の紙で包まれている。表紙の左肩に墨書風の金文字で標題、文字はカバーや扉のものとは異なる、下部右寄りに橙色の長方形(0.9×4.5cm)に窪ませて「日本の民話」を地色のまま浮き出させている。さらに右に橙色で「35」と添える。但し地色と重なっているので暗い橙色である。背表紙は上部に表紙とはやはり異なる金文字の標題、下寄りに橙色の長方形(3.0×0.7cm)に「日本の民話」と浮き出させ、下に橙色で「35」と添える。最下部は分類票貼付のため文字の有無不明。
奥付の裏、1頁分が目録「日本の民話(全五〇巻)」と題しながら「34 下 野 敏 見編 種 子 島 の 民 話 ㈡ 三八〇円」まで、別に「日本の民話・別巻」4点と「日 本 の 昔 話」10点。
・一九六三年九月二〇日 第一刷発行・一九七六年六月一五日 第七刷発行・定価 九五〇円*1
奥付裏の見開きが目録、「日本の民話」は「61 稲 田 和 子編 鳥 取 の 民 話」まで、「日本の民話・別巻」4点。
④並製本『越中の民話 第1集(オンデマンド版)』2006年7月20日 発行・定価4200円・266頁・A5判並製本
覆刻されているのは次の本。
・一九六三年 九 月二〇日 第 一 刷発行・一九七八年一二月二〇日 第 八 刷発行
奥付に定価がないが、削ったのか元からなかったのか不明。底本に15年後の刷を用いているのは『第二集』が刊行された後の刷を採用したためであろう。
①第一刷と④第八刷とを比較して見た。見返しの用紙が黄緑色であるところは同じ。扉、①第一刷はクリーム色の厚紙、④第八刷は白い厚紙で、中央に①第一刷は右寄りに朱色、④第八刷は左寄りに赤で縦組みの編者名と標題、標題の右「伊藤曙覧・石崎直義・佐伯安一編」はやや異なるように見える。④第八刷は標題「話」の左に「第一集」と添える。左上に①第一刷は灰色、④第八刷は緑褐色の長方形(0.9×4.5cm)に明朝体白抜きの「日本の民話」右に①第一刷は0.5字分空けて、④第八刷は直ちに「35」と添える、右下にそれぞれ同じ色の長方形(0.8×4.5cm)に明朝体白抜きで①第一刷「未 來 社 版」と④第八刷「未 来 社 刊」とあるが、①第一刷は文字は手書きのレタリングのようである。④第八刷は『信濃の民話(オンデマンド版)』及び『越中の民話 第2集(オンデマンド版)』に同じに見える。
1~266頁は(恐らく)一致。白紙1頁分あってその裏に「編者略歴」、①第一刷はやや左寄りにあったが④第八刷は若干右寄りに移している。奥付はほぼ同じ、異同は発行日の2行めの追加、①第一刷には編者3人に振仮名がないが④第八刷には附されていること、①第一刷「発行者 西 谷 能 雄/東京・文京・表町」④第八刷は「発行社 西 谷 能 雄」とあって1行分空白。この発行者と発行所の間の縦線①第一刷(5.4cm)④第八刷(4.8cm)、発行所の右、下寄せで①第一刷「東京都文京区表町七八番地」④第八刷「東京都文京区小石川三ノ七」、左にも下寄せで、①第一刷「電話(八一一)六九六六(八一二)〇四五四/振替・東京 八 七 三 八 五」電話番号の漢数字は半角。④第八刷「電話(八一四)五五二一=代表/振替・東 京 七―八七三八五」、最後の行の括弧には①第一刷「(ふじ活版・萩原印刷・橋本製本)」と組版・印刷・製本所を示すが、④第八刷は「(萩原印刷・今泉誠文社)」となっている。上部中央の「脚色・上演・放送・再録」に関する横組み4行の断り書き、①第一刷はゆったりと組み、中黒点ではなく「,」で区切る。④第八刷は組み直されているが字配りは同じ。
①第一刷は奥付の裏が最後の頁で目録があるが、④第八刷は下部中央に2017年9月2日付「浅沼良次編『八丈島の民話』(7)」に引用した《オンデマンド出版にあたって》があり、次の頁にオンデマンド版の奥付、その裏は白紙。(以下続稿)
*1:2021年3月10日追加。