瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

日本の民話55『越中の民話』第二集(1)

 昨日取り上げた『越中の民話』と同じ双書「日本の民話」の1冊、すなわち日本の民話35『越中の民話』に「第一集」と追加されたのはこの『第二集』が刊行されたためである。これもやはり2011年10月24日付「浅沼良次編『八丈島の民話』(1)」及び2017年9月2日付「浅沼良次編『八丈島の民話』(7)」に倣って、整理して置くこととする。
上製本(初版)233頁・A5判上製本
・一九七四年九月三〇日 第一刷発行・一九七七年四月三〇日 第三刷発行・定価 一二〇〇円
 これはカバーの掛かっている本を見ることが出来た。『第一集』のカバーとは同じ絵の色違いらしい。従って、カバーの詳細はカバーの掛かっている『第一集』と比較しつつ述べることにしたい。参考までに⑤新版の『第一集』『第二集』の書影を示して置こう。

越中の民話 第1集 (日本の民話 新版 35)

越中の民話 第1集 (日本の民話 新版 35)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 未来社
  • 発売日: 2016/03/25
  • メディア: 単行本
日本の民話 55 越中の民話 第2集 (日本の民話 新版 55)

日本の民話 55 越中の民話 第2集 (日本の民話 新版 55)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 未来社
  • 発売日: 2016/10/01
  • メディア: 単行本
 奥付裏の見開きが目録、「日本の民話」は「62 日向野 徳 久編 茨 城 の 民 話」まで、「日本の民話・別巻」4点。
並製本越中の民話 第2集(オンデマンド版)2006年7月20日 発行・定価3600円・233頁・A5判並製本
 覆刻されているのは次の本。
・一九七四年九月三〇日 第一刷発行
 奥付にはやはり定価がない。オンデマンド出版に当って削ったようである。しかしこれは残して欲しかった。オンデマンド版の定価は、オンデマンド版の奥付とカバー裏表紙に表示してあるのだから、元版の奥付の定価がそれと紛れる心配はないはずである。
 ①第三刷と④第一刷とを比較して見た。見返しの用紙が黄緑色であるところは同じ。扉、①第三刷はクリーム色の厚紙、④第八刷は白い厚紙で、中央に①第三刷は朱色、④第一刷は赤で縦組みの編者名と標題、標題は①第三刷のカバー表紙及びカバー背表紙(これは縮小)に白抜きで入っているものと同じに見える。標題の右、上寄せ「石崎直義編」すなわち「第一集」の伊藤曙覧・佐伯安一と共編であったが単独になっている。標題「」の左に「第二集」と添えるが、①第三刷は縦長の明朝体で、④第一刷はゴシック体。左上に①第三刷は灰色、④第一刷は緑褐色の長方形(0.9×4.5cm)に明朝体白抜きの「日本の民話」右に「55」と添えるが①第三刷はやや太く見える。右下にそれぞれ同じ色の長方形(0.8×4.5cm)に明朝体白抜きで「未 来 社 刊」。④第一刷は『信濃の民話(オンデマンド版)』及び『越中の民話 第1集(オンデマンド版)』に同じに見える。
 1~233頁は(恐らく)一致。233頁の裏に「編 者 略 歴」、①第三刷は字間を2/3字分、④第一刷は半角分空ける。異同は3行め、住所「一、一九五」の読点が①第三刷は全角、④第一刷は半角。6~8行め④第一刷「現在、富山県史編纂専門委員、日本児童文芸/ 家協会員、日本民俗学会員、「越中史壇」/ 会同人」、①第三刷「現在、富山県史編纂専門委員、民話と文学の/ 会会員、日本民俗学会員、「越中史壇」会/ 同人」。④第一刷9~10行め①第三刷11~12行め「著書」の2行は一致。①第三刷9~10行めは「昭和四九年一一月 富山県芸術文化功労者表/ 彰を受く」が挿入されている。1行強空けて「さし絵」の「石崎善一郎*1」の紹介は一致。
 奥付はほぼ同じ、異同は①第三刷の発行日の2行めの追加、④第一刷の定価の削除、「発行所 株式会社 未  来  社」の左、④第一刷は版元名の少し上から「電話(八一四)五五二一=代表/振替 東京 八七三八五」電話番号の漢数字は半角。①第三刷は「株式会社」の「社」の左、半角分下げて「電話 ( 八 一 四 ) 五 五 二 一=代表/振替東京七―八七三八五」電話番号の漢数字はやはり半角だが字間をゆったりと組んでいる。
 ①第三刷は奥付の裏からの見開きに目録、その裏は白紙で更に遊紙1枚。④第一刷は下部中央に2017年9月2日付「浅沼良次編『八丈島の民話』(7)」に引用した《オンデマンド出版にあたって》があり、次の頁にオンデマンド版の奥付、その裏は白紙。(以下続稿)

*1:ルビ「いしざきぜんいちろう」。