・種村季弘 編『東京百話』ちくま文庫(筑摩書房)
6月中旬に隣の市の中央図書館に出掛けたとき、東京都関係の本が並んでいる書架を眺めていて、2013年12月17日付(057)に取り上げた種村季弘「蘆原将軍考」が、種村氏が自分で編纂したアンソロジーに収録されているのを知って、借りて帰った。
・『天の巻』一九八六年十二月 一 日 第一刷発行・一九八六年十二月十八日 第二刷発行・定価680円・516頁
当時暮らした家のことは2019年12月5日付「芥川龍之介旧居跡(16)」からしばらく回想した。当時書いた文章もあるけれども、俄に掘り出せないので、2019年11月10日付「芥川龍之介旧居跡(09)」に取り上げた、YouTube の Lyle Hiroshi Saxon が平成初年に撮影した東京の街歩き動画を、その当時の東京の雰囲気を知る材料として挙げて置こう。
それはともかく、「蘆原将軍考」は『人の巻』の201~263頁「4 怪人奇人」の章に8篇収録されるうちの5番め、227~234頁に収録されている。副題はない。最後の行(263頁17行め)は小さく下詰めで「(「アナクロニズム」青土社・昭和48年5月、河出文庫・昭和60年2月)」とある。当該箇所に異同はない。念のため改行位置を「|」で、2013年12月17日付(057)の引用に追加して置いた。(以下続稿)