瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

塩嘗地蔵(013)

 再度、現行の伝説をきちんと紹介している本に戻る。
・水曜社歴史ウォーキングシリーズ
 清水克悦『たっぷり 鎌倉歴史ウォーキング 義経・頼朝伝説を訪ねて――』A5判・縦書き・オールカラー。

たっぷり鎌倉歴史ウォーキング―義経・頼朝伝説を訪ねて

たっぷり鎌倉歴史ウォーキング―義経・頼朝伝説を訪ねて

たっぷり鎌倉歴史ウォーキング 改訂新版―義経・頼朝伝説を訪ねて

たっぷり鎌倉歴史ウォーキング 改訂新版―義経・頼朝伝説を訪ねて

 私が見たのは改訂新版(二〇〇五年一月五日初版第一刷・二〇〇七年七月十二日改訂版第一刷・定価1,500円・126頁)。9つのコースを分かりやすいルート図と、やや詳しい見所の解説で紹介している。126頁に「参考文献」が27種挙がる。日本史の本はともかく、それ以外の文献は、今のようなやり方を続けるなら、一応確認しておかねばなるまい。面倒だからその前に証拠とともに結論だけ述べてしまいたくなって来た。
 それはともかく、光触寺は「[7]いざ鎌倉! 疾駆する御家人たち 交通の要路、金沢街道コース」(92〜100頁)に紹介されている。「①朝比奈切通し」から「⑨杉本寺」までのコースの「④光触寺」は「塩の道の守り地蔵」との副題付きで、まず開山に本尊に触れ(96頁上段。96頁下段に「ワンポイント」コラム「「頬焼阿弥陀」の由来」。)、次に「塩の道を見守り続けた小さなお地蔵さま」との写真(96頁中段)付きで「◆塩なめ地蔵縁起」が載る(96頁中段から97頁上段)。

 本堂右手に小さなお堂がある。かなり風化した肌をさらす地蔵尊が、6体の小地蔵を前に並べて祀られている。この地蔵尊はかつて金沢街道に面したところに祀られていた。六浦から鎌倉へ来る塩売(以上96頁)りが商売繁盛を願って初穂を供えて行くと、帰りには必ずなくなっている。お地蔵様がなめているという話が伝わり、「塩なめ地蔵」と呼ばれるようになった。