瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

美内すずえ『ガラスの仮面』(20)

 文庫版第7巻を通読した。この辺りは単行本で先に読んでいて、そのときのメモをもとに、文庫版と対照したものを11月17日付(18)に挙げて置いたが、再読すると何かと気付くものである。
・単行本第11巻28頁文庫版第7巻6頁)5コマめ。単行本第11巻27頁の「興業」が文庫版第7巻5頁では「興行」と訂正されていることは指摘して置いたが、このコマの山脇専務の台詞「期待!/期待だけでは興業はつとまりませんよ!」は訂正されていなかった。
・単行本第11巻79頁文庫版第7巻57頁)1コマめ、遮断機が下りている途中なのに電車が接近し過ぎである。
 2コマめでマヤは余裕で踏切を渡って行くのだが、3コマめ、「ああ マヤちゃん こんどいつ*1……!」と跡を追った桜小路君を、4コマめ、電車が「ガーッ」と近付いて来て、5コマめ、煽られた桜小路君が「うっ!」と仰け反る程の速度で「ガー」と通過して行く。6コマめ及び次の頁の1コマめを見ても、かなりのスピードである。だとするとやはり最初のコマの接近し過ぎが、気になるのである。もちろん、リアルに描いたら、遮断機が下り始めた頃の電車なんて遠過ぎて豆粒程になってしまうんだけれども。
・単行本第11巻135頁8コマめ、ヘレンの母親ケート(松山道江)の台詞のうち「難しい」が、文庫版第7巻113頁では「難かしい」と改悪されている。或いは「ムズい」に対応した表記法なのか。
・単行本第11巻136頁1コマめ、アニー・サリバン(姫川歌子)の台詞のうち「耳も聞こえず 目も見えない」が、文庫版第7巻114頁では「耳も聞こえず 目もみえない」になっている。なぜ漢字を平仮名に改めたのか、よく分からないが。

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 単行本第11巻第12巻に跨って読んだときには気付かなかったが、文庫版第7巻で纏めて読んで、大都タウン(プラザ)劇場*2の上演会場の外の通路にあるソファが、妙に気になっているのだけれど、それは長くなるので次回に回す。(以下続稿)

*1:文庫版では「こんど いつ」となっている。

*2:劇場名については10月30日付(13)参照。