瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

堀辰雄『風立ちぬ』の文庫本(1)

ぶんか社文庫

風立ちぬ (ぶんか社文庫)

風立ちぬ (ぶんか社文庫)

風立ちぬ』2009年7月1日初版第一刷発行・定価448円・ぶんか社・156頁。
 2月13日付ぶんか社文庫坊っちゃん』を取り上げたが、同じシリーズで第1弾として刊行された3点のうち1冊。実はもう1点の太宰治人間失格』の方は複数の図書館で見ているのだが、この『風立ちぬ』をとんと目にしない。ようやく見付けたのだが、御覧のように、おっさんが借りるのに少々気後れがする、表紙だった。
 レイアウトは『坊っちゃん』に同じだから同じところは繰り返さない。カバー表紙折返しの枠内に、堀辰雄小野恵令奈が並んでいて「アイドルグループ「AKB」チームKメンバー」とあるのだが、「48」だから赤穂浪士のように48人いるのだろうとは見当がつくものの「チームK」は知らない。検索すれば分かるんだろうけどしないで置く。小野氏は今AKBにはいないようで、私がAKBについて知った頃にはいなかったみたいだから、この文庫本で初めて知った。
 口絵があり、扉(1頁)は横組みで標題と著者名と文庫名、2頁は白紙、中扉(3頁)は縦組みで標題のみ、4頁にPAUL VALERYの詩句、5頁から本文で頁付がある。目次はないので章の冒頭の位置を挙げておくと5頁「序曲」14頁「春」35頁「風立ちぬ」88頁「冬」123頁「死のかげの谷」で本文は153頁まで。154〜156頁「語注」は1頁21行で、全て1行の注が47項。頁付があるのはここまでで、次の頁、下部にある2行の編集上の注記は『坊っちゃん』に同じ、その裏に「初出」として「改造」「文藝春秋」「新女苑」「新潮」の順で4行。
 次の頁の下部には横組みで「■モデル/■撮影/■撮影アシスタント/■スタイリスト/■ヘアメイク/■撮影協力」、モデルの名が小野氏である以外は『坊っちゃん』に同じ。
 すなわち、本書も北区立中央図書館で撮影しているらしい。しかし機会があったら確認せんものをと思いつつ『坊っちゃん』もどこで撮影したのかまだ確認していない。カバー表紙の写真は『坊っちゃん』のカバー表紙写真と同じ部屋だと思う*1のだが、閲覧室か喫茶室か、まだ確かめていない。そういえば、今やっているTBSのドラマ「もう一度君に、プロポーズ」で、北区立中央図書館がヒロインの職場という設定になっているようだが、おちおち見ている暇がない。
金曜ドラマ もう一度君に、プロポーズ オリジナル・サウンドトラック

金曜ドラマ もう一度君に、プロポーズ オリジナル・サウンドトラック

 やっぱり写真の内容は、作品の内容と関連していない。カバー裏表紙と口絵(カラー表裏2頁)の表で、小野氏が芝生に脚を伸ばして座しているのも図書館のすぐ北側の広場なのか、それとも北区立中央公園のどこかなのか、見当が付かない。口絵の裏は窓の外が赤煉瓦の外壁でその向こうに芝生が見える。図書館を一周して見当を付けて、中から確かめれば分かるかも知れない。
 その裏の奥付が最後の頁で目録類はない。
 カバー裏表紙折返しの上部に「ぶんか社文庫/好評既刊」として『坊っちゃん』と『人間失格』『風立ちぬ』の3点だけが挙がり、下部に書名と著者・発行人・発行者・印刷所を記した奥付がある。これは書くのを忘れていたが『坊っちゃん』にもあった。書名と著者名が違うだけで他は一致している。

*1:Amazon詳細ページのなか見!検索で背表紙を除くカバーと本文の若干の頁、奥付を見ることが出来る。