瑣事加減

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太宰治の文庫本(01)

新潮文庫2819『津軽通信』(1)

津軽通信 (新潮文庫)

津軽通信 (新潮文庫)

①昭和五十七年一月二十五日発行(242頁)定価240円*1
・昭和六十一年七月三十日七刷 定価320円*2
・平成五年六月二十日十四刷 定価350円
・平成六年七月二十日十五刷 定価350円*3
・平成十年七月二十日十八刷 定価400円
・平成十三年四月二十五日十九刷 定価400円
・平成十五年四月三十日二十刷 定価400円
②平成十六年十月二十五日二十一刷改版(292頁)定価438円*4
・平成十八年二月五日二十二刷 定価438円
・平成二十一年一月十日二十三刷 定価438円*5
・平成二十一年七月十五日二十五刷 定価438円*6
 カバー背表紙は黒字に白抜きで、上部の標題と中央部の著者名は明朝体、下部に白く角切の短冊形に抜いて[た 2 15]と黒のゴシック体、その下に「新潮文庫」と定価がゴシック体白抜きで入る。十四刷は「360」と下線、十八刷・十九刷・二十刷は「\400」、二十二刷は「\438」と下線*7
 カバー表紙、現在Amazon詳細ページに出ている書影は十八刷・十九刷・二十刷・二十二刷に一致する。カバー表紙折返しの右下に「カバー装幀 唐仁原教久」とある。十四刷は「カバー 山 下 清 澄」とある。鶯色に雪を散らしたような背景に、ヴァイオリンや拡げた本や卓上ランプ、電話に蓄音機などが配されている(図書館バーコードの下になっていて一部見えない)。上部にクリーム色の長方形があり標題、上下に茶色のフリーハンドの線、その下に背景の上に標題と同じ大きさの明朝体の赤字で著者名。下部にやはり背景に紛れるように「新潮文庫」。
 カバー裏表紙、中央に横線があり、その下に左寄りにISBNコード/Cコードと定価が入る。ISBNコードは10桁で十四刷から二十二刷まで同じ数字だったが、二十二刷には13桁になり最後の1桁が違うカバーがかかっているものもある。定価は「P360E」→「\400E」→「\438E」と変遷している。右寄りに葡萄のマーク。横線の上は左上にバーコードが2つ、その下、横線のすぐ上に定価、十四刷は「定価360円(本体350円)」十八刷・十九刷・二十刷「定価:本体400円(税別)」、二十二刷は数字が「438」に変わる。右上の横組み11行(1行16字)の紹介文は、十四刷と十八刷の間に組み直されているが同文*8
 カバー表紙折返し、十四刷は新潮カセットブック「太宰治のカセット」の広告で「●佐渡トカトントン」朗読=日下武史「●ヴィヨンの妻」朗読=幸田弘子「●走れメロス/駈込み訴え」朗読=草野大悟。十八刷では頬杖を突いた顔写真と横組み13行(1行16字)の略伝が載るが*9、3〜5行め「……。バーの女と/江ノ島で心中をはかり、自分だけ助/かる。……」が二十二刷では「……。酒場の女性/と鎌倉の小動崎で心中をはかり、ひ/とり助かる……」と書き換えられ*10、またもう1行「Photo © 田村茂」とある*11恐らく二十一刷改版に際して訂正されたものと思われるが未見
 カバー裏表紙折返し、「――――新潮文庫――――/太宰治の本|」として17点が挙がり、最下部に「カバー印刷 錦明印刷  デザイン 新潮社装幀室」とあるのは十四刷から二十二刷まで一致。十八刷はこの間に「|奥野健男の本|」として「太宰治論」が挙がるが、十九刷・二十刷にはない。二十二刷では*を1つ置いて「新潮文庫/文豪ナビ 太 宰 治」とある*12。十四刷もやはり「|奥野健男の本|/太宰治論」だがその下に小さいゴシック体で「*の巻には、『新潮カセットブック』/収録の作品が入っています。」とあって「ヴィヨンの妻」と「走れメロス」「きりぎりす」の右下に小さく「*」が打たれている*13。(以下続稿)

*1:2014年5月12日追加。

*2:9月29日追加。

*3:12月17日追加。

*4:7月18日追加。

*5:7月29日追加。

*6:7月7日追加。

*7:7月31日追記】二十一刷改版・二十三刷・二十五刷も同じ。【9月29日追記】七刷、[た 2 15]の下に白い枠に白抜きで「新潮/文庫」とあり、その下に私の見た本は分類票が貼付されているが白抜き「6」とあるようだ。最下部に白抜き「320」。【12月17日追記】十五刷のカバーは十四刷に合致。

*8:9月29日追記】七刷を十八刷と比較してみた。七刷は説明文の上下に横線。説明文は同文だが十八刷と同版ではない。バーコードはない。中央の横線の下に1行にISBNコードとCコードに「\320E 定価320円」。その下・中央に葡萄のマーク。私の見た七刷はカバー折返しが切除されている。

*9:7月31日追記】二十五刷は冒頭「青森県金木村」の次に(現・五所川原市)を挿入している。二十三刷にはない(二十四刷は未見)。)

*10:7月31日追記】二十刷と二十一刷改版は一致、「……。バーの女と/鎌倉の小動崎で心中をはかり、自分/だけ助かる。……」となっている。よってこの段落の最後の一文を削除。

*11:7月31日追記】二十刷と二十一刷改版にもある。

*12:7月31日追記】二十一刷改版にはない。二十三刷にはある。

*13:【7月7日追記】二十五刷のカバー裏表紙折返しは7月4日付で紹介した新潮文庫261『斜陽』百二十四刷と同一。奥付の発行日と奥付の前の「新潮文庫最新刊」3頁以外は二十二刷に同じ。