瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

太宰治『斜陽』の文庫本(3)

新潮文庫261(3)
 百刷・百七刷・百二十四刷のカバーは表紙折返しの右下に「カバー装幀 唐仁原教久」とある現在の表紙である。八十六刷のカバーは「カバー 山下清澄」とある。この書影は文庫専門ネット古書店【文庫シェルフ】見ることが出来る
 カバー表紙折返し、八十六刷は「新潮カセットブック」の「太宰治のカセット」の広告で昨日7月3日付「太宰治の文庫本(01)」で紹介した新潮文庫2819『津軽通信』十四刷にあるものと同じ。百刷は顔写真と略伝で新潮文庫2819『津軽通信』十八刷と同文、百七刷・百二十四刷新潮文庫2819『津軽通信』二十二刷と同文*1、ただ百刷にも「Photo © 田村茂」とある。
 カバー裏表紙折返し、八十六刷には「〜〜〜新潮文庫〜〜〜」と最上部にあって、左に「太宰  治の作品」として以下ゴシック体で17点、これは順序も含め7月3日付「太宰治の文庫本(01)」で紹介した『津軽通信』のものと同じ。右は切除されているが「奥野/太」と読めるので奥野健男太宰治論』が載っているのであろう。下部に「カバー印刷 錦明印刷」とあるがその右は切除されていて不明*2。百刷・百七刷は「――――新潮文庫――――/太宰治の本|」として17点が挙がり、最下部に「カバー印刷 錦明印刷  デザイン 新潮社装幀室」とある。百七刷はこの間に「*/新潮文庫/文豪ナビ 太 宰 治」とある*3。百二十四刷では「地図 初期作品集」が追加されて18点に増えており、小さい活字で左右2列に並べている。下に出来た余白には新たに「――――新潮文庫――――/〈太 宰 治/長部日出雄〉の本|」として「富士には月見草/太宰治100の名言・名場面―」が追加されている。(以下続稿)

*1:7月31日追記】その後見た百十四刷も同文。また、百二十四刷は冒頭「青森県金木村」の次に(現・五所川原市)が挿入されている(新潮文庫2819『津軽通信』第二十五刷に同じ)ので同文ではなかった。【2016年5月5日追記】百九刷と百十六刷も同じ。

*2:7月26日追記】その後、カバーがほぼ完全に保存されている八十六刷を見た。7月22日付(08)参照。

*3:7月31日追記】その後見た百十四刷も同文。【2016年3月29日追記】百四刷改版のカバーは百七刷に一致(するようだ)。【2016年5月5日追記】百九刷と百十六刷も同じ。