私は怪談は好きだけれども、怪異小説は苦手である。柳田國男ではないが、如何にも頭で考えました、というような作為が、わざとらしさが、どうにも苦手なのである。鏡花はかつて大学の近代小説の講義を聞いたついでに『高野聖』を初版本の復刻で読んだが、私などの付いていけるような代物ではなかった。それから、その講義で「義血侠血」や「夜行巡査」などの粗筋を聞いたが、それで満足してしまい読まなかった。昨年、入江たか子主演・溝口健二監督の映画『瀧の白糸』を見て、名作だと思った。人力車と馬車で競争する場面の疾走感、それに主演の男女が美男美女である。
・角川文庫901(1)
【改版十版】昭和四十六年四月二十日改版初版発行・昭和五十二年八月三十日改版十版発行・¥220・285頁
【改版三十版】昭和四十六年四月二十日改版初版発行・平成四年三月十日改版三十版発行・定価417円・285頁
- 作者: 泉鏡花
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【改版三十五版】昭和四十六年四月二十日改版初版発行・平成六年六月十五日改版三十五版発行・定価456円・281頁*2
【改版四十一版】昭和四十六年四月二十日改版初版発行・平成十一年五月十日改版四十一版発行・定価460円・281頁
3種類のカバーを見たので取り上げて見た。Googleで「角川文庫 高野聖」で画像検索するとこの3つとも最初の方に上がって来る。なお、並んで出て来る五来重『高野聖』は別の本で
改版十版のカバーは、表紙折返しの下部右寄りに「カバー 栃折久美子」とある。その上に「|森村誠一文庫(全25冊)/1000万部突破記念|*3」と題して「角川映画第二弾! 監督/佐藤純弥」の「人間の証明 文庫判 ¥420」の広告。その上に「第三回角川小説賞受賞」その下に「「この本は私の代表作である」森村誠一とある。その下に明朝体3行(1行18字)の紹介文、ついで「製作/角川春樹事務所 配給/東映」「サントラ盤/ワーナー・パイオニアレコード」とあり最後に明朝体で「10月8日大ロードショー! 」とある。
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映画チラシ 「人間の証明」監督 佐藤純弥 出演 岡田茉莉子、松田優作、ハナ肇
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映画パンフレット 「人間の証明」監督・佐藤純弥 出演・三船敏郎/岡田茉莉子/松田優作
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【キネマ旬報】No.718 1977年10月上旬号 人間の証明 [雑誌]
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カバー表紙は白地にKBマークを緑色で大きく刷り、右上の丸の下に「角川文庫」、右中央に「泉 鏡花/高 野 聖」、右下「B」の右下に小さく「角川書店」と、いずれも明朝体・横組みで入る。これと色違い(黄色)の日本古典文学のカバーは3月30日付「角川文庫の『竹取物語』(01)」に紹介した。
カバー背表紙は最上部に「高野聖」中央に「泉 鏡花」と明朝体で、下部に「角川文庫 緑 一〇 ―2 ― ¥220」とある。
カバー裏表紙も白地、中央に黒でKBマークのKのみがあってその右の開口部に横組み明朝体の「角川書店」が食い込んでいる。最下部左寄りに「[¥220] 0193-101002-0946(1)」とある。
裏表紙折返しは上部に「角川文庫/泉鏡花作品集」1行空けて「高 野 聖/婦 系 図」、左下隅に小さく「カバー 旭印刷」右下隅に「KB」マーク。(以下続稿)