瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

泉鏡花『高野聖』の文庫本(5)

・角川文庫901(5)
 改版十版(=改版三十版)と改版四十一版の本体の比較の続き。
 村松定孝「解説」240〜267頁→252〜281頁、前半(〜255頁12行め→〜268頁8行め)は「泉鏡花――人と作品」、挿入されている写真5図は位置が違うが同じ、キャプションは一致。後半は「作品解説」で収録順ではなく高野聖255頁14行め〜→268頁10行め〜、「眉かくしの霊」260頁2行め〜→273頁2行め〜、「義血侠血」261頁14行め〜→274頁17行め〜、「夜行巡査」と「外科室」265頁2行め〜267頁11行め(以下余白)→278頁10行め〜281頁6行め(以下余白)。改版四十一版はここまで。
 「主要参考文献」268〜271頁、1頁21行、1行49字。末尾に(三田英彬)、「時 文 記 者 夜行巡査(『青年文』明治二八・五)」から「朝田祥次郎・三田英彬 注釈(『日本近代文学大系第七巻・泉鏡花』昭和四五・一一、角川書店)」まで、67点を挙げる。
  「年譜」272〜285頁、1段21行、見出しは2行取り、本文は1字下げで1行22字。最後に「(紙数の関係で初出作品収載以外の単行本は割/愛した)/(三田英彬)」とある。
 奥付の前に頁付のない1頁があるが、改版四十一版にのみ「本書中には、今日の人権擁護の見地に照らして不当・不適/切と思われる語句や表現がありますが、発表時の時代的背/景と作品の価値とを考え合わせ、そのままとしました。/(編集部)」との断り書があるが、さすがに「癩」はそのままには出来ないのである。
 奥付、改版十版は古い形式で、7.2×5.1cmの単郭の上部に横組みで「角 川 文 庫/高 野 聖*1」、その下に方形印「角川/書店」、その下、右から著作者*2、発行者(兄)、印刷者は姓名と住所、右側に改版初版/改版十版の発行日、その下に「定価は、カバーに/明記してあります。」、左側は横線を挟んで「発行所」として2行に住所と郵便番号と振替番号(○に「郵」と○に「振」)、前者は3桁で後者は改版三十版に同じ。その下に割書で「株式/会社」として出版社名*3、社名の左に「電話東京」次に( )内に算用数字3桁、その下が半角漢数字4桁で「(大代表)」。匡郭外、左辺の下寄りに「落丁・乱丁本はお取替えいたします」、下辺の下に横組みで「Printed in Japan   新興印刷・若林製本/0193-101002-0946(1)」。
 改版三十版と改版四十一版は同じ形式で、それぞれの発行日と発行者(兄→弟)、「電話〈編集部/営業部〉」の市外局番の次が「三二三八」から「三八一七」に、郵便番号が3桁から7桁に、「振替」が「東京③」に6桁だったのが「〇〇一三〇―九―」に加えて6桁に、「印刷所――新興印刷 製本所――本間製本」が「印刷所――大日本印刷 製本所――コオトブックライン」に、「乱丁・落丁本」の宛先が「小社通信販売課宛」から「小社営業部サービスセンター」になっている*4
 改版十版と改版三十版は奥付の裏は角川源義「角川文庫発刊に際して」で、ここまで。改版四十一版はさらに「角川文庫/語り継ぎたい一冊がある。」として4頁、上下2段組で1頁めは上段が3点で合計9点、2〜4頁めは各12点の目録がある*5

*1:ルビ「こう や ひじり」。

*2:ルビ「いずみきようか」

*3:ルビ「かどかわしよてん」。

*4:2014年6月6日追記】一部修正した。改版三十五版は弟、「三八一七」、「〒一〇二 振替東京③一九五二〇八」、「印刷所――大日本印刷 製本所――千曲堂」、宛先が「小社角川ブック・サービス宛」。

*5:2014年6月6日追記】改版三十五版も同じ(らしい)。