・角川文庫1295(改版二十一版)(4)
「索引」は単郭の中が4段に仕切られている。1段25行。改版二十一版227〜235頁(11.6×7.8cm)は匡郭の角及び段の仕切り線が左右の辺と繋がっていない。改版四十六版231〜239頁(11.9×8.1cm)は匡郭に切れ目がない。1頁めの右上、2段抜き2行取りで「索引」とあるが、改版二十一版がさらにもう1行分余白を取っているのに対し、改版四十六版は詰めている。また段末に2行分空いた場合、改版二十一版は2行取りの見出しを入れている(229頁3段め「ク」と233頁3段め「ヘ」。但し234頁3段め「モ」の後ろに2行分空いているが、ここは詰めていない)が、改版四十六版は詰めていない(232頁1段め「エ」235頁「セ」の後)。このように細かい異同があるが、2頁め2段め「オ」から3頁め3段め「キ」8頁め4段目「ヤ」から9頁め4段めまでは(列挙される頁数はもちろん違うが)合致している。
改版二十一版は奥付の前は白紙。奥付は7.2×5.1cmの単郭の右上に初版発行/十版発行/改版二十一版発行の年月日が並び、その下に「定価は、カバーに/明記してあります」とある。中央上部に横組みで「角 川 文 庫」1行分空けて「遠野物語」その下に「角川/書店」の印。下部に「著作者 柳 田 国 男/発行者 角 川 春 樹/印刷者 村 沢 達 弘」が縦組みで並び、著作者にルビ「やなぎたくにお」、印刷者の左脇に住所(郵便番号はなし)、その左に4.9cmの縦線があり、「発行所 〈東京都千代田区富士見二ノ十三/○一〇二 ○東京一九五二〇八〉 〈株式/会社〉角川書店」1つめの○の中に「郵」2つめの○の中に「振」。「株式会社」の割書の左から「電話東京(265)七一一一(大代表)」漢数字は半角、「(265)」は特注の活字で1字分。匡郭外に、左辺の下寄りに「落丁・乱丁本はお取替えいたします」、下辺の下に「Printed in Japan 旭印刷・本間製本/0139-308305-0946(3)」。
ついでに改訂版四十六版の奥付もメモして置く。奥付の前が白紙の1頁であるのは同じだが、改版二十一版では裏表紙見返しに折込まれている子持枠(12.0×15.6cm)の「遠野郷本書関係略図 」が、この間に折込まれている。11.6×7.6cmの単郭(角は繋がっている)の上部に扉と同じような子持枠4.6×5.0cmがあり、その内部に横組みで標題/副題/著者名*1、下部の鳳凰は左向きで翼と脚を広げ羽を銜える。その下に漢字は丸ゴシック体で「角川文庫 1295」。その下に縦組みでまず発行日が3行、「発行者――角川歴彦/発行所――株式会社角川書店」その脇に住所1行、「電話〈編集部/営業部〉」10桁、「〒一〇二 振替東京③一九五二〇八」。「印刷所――旭印刷 製本所――大谷製本/装幀者――杉浦康平」次に横長に潰れた文字で「本書の無断複写・複製・転載を禁じます。/落丁・乱丁本はご面倒でも小社角川ブック・サービス宛に/お送りください。送料は小社負担でお取り替えいたします。」とあり、0.5行分空けて「定価はカバーに明記してあります。」匡郭下辺右寄りの上に横組みで「©Printed in Japan」下辺の下に左寄りに「や 17-1」右寄りに「ISBN4-04-308305-X C0139」とある。
奥付の裏、角川源義「角川文庫発刊に際して」の双郭は、改版二十一版は10.7×7.2cmでやはり角が空いている。改版四十六版は11.3×8.0cmで角が繋がっている。8行めの最下部「齎すため/」が改版四十六版では「齎らすた/」となって、11行めの最下部で読点をぶら下げにするまで1字ずつズレている。
改版二十一版の最後、目録2頁は10月17日付「太宰治『人間失格』の文庫本(14)」で見た、角川文庫28『人間失格・桜桃』の「昭和五十四年五月三十日改版三十二版」にあるものと同一であろう。発行日が同じである。そして既述の「遠野郷本書関係略図 」。
改版四十六版の方は目録14頁、これは12月8日付「小泉八雲の文庫本(3)」の最後にメモして置いた、角川文庫1398『怪談・奇談』の「平成六年六月十五日九十版発行」にあるものと同一のようだ。これも発行日が同じである。
*1:ルビ「やなぎたくにお」。