瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

夏目漱石『草枕』の文庫本(3)

・角川文庫722『草枕二百十日』(3)
 奥付、形式は同じだが改版三十版は匡郭の角が切れており、記載内容も若干異なる。これを組み直した改版三十八版は、改版四十一版・改版四十二版・改版四十六版に同じ版がそのまま踏襲されているようだ。ここでは現物を見ていない改版五十版は比較の対象から外す。
 異同だが、それぞれの発行日の他、発行者が改版三十版・改版三十八版「角川春樹」改版四十一版・改版四十二版・改版四十六版「角川歴彦」、電話番号が改版三十版9桁、改版三十八版以降は10桁*1、その次の行、改版三十版は「〒一〇二 振替東京③一九五二〇八」、改版三十八版・改版四十一版「〒一〇二 振替東京③一九五二〇八」、改版四十二版「〒一〇二 振替〇〇一三〇―九―一九五二〇八」、改版四十六版は郵便番号が7桁になったために2行「〒一〇二―八一七七/振替〇〇一三〇―九―一九五二〇八」になっている。次の行の上「印刷所――新興印刷」は同じだが、下が改版三十版・改版四十一版「製本所――多摩文庫」、改版三十八版「製本所――千曲堂」、改版四十二版「製本所――大谷製本」*2、改版四十六版「製本所――本間製本」。その次の行「装幀者――杉浦康平」は同じ、その次に改版三十版は「落丁・乱丁本はお取替えいたします。」だけだが*3、改版三十八版「落丁・乱丁本はご面倒でも小社通信販売課宛にお送り/ください。送料は小社負担でお取り替えいたします。」となっている。以下、異同のある1行めのみ挙げると改版四十一版・改版四十二版「落丁・乱丁本はご面倒でも小社角川ブック・サービス宛に/」、改版四十六版「落丁・乱丁本はご面倒でも小社営業部サービスセンターに/」。次の行、改版三十版「定価はカバーに明記してあります。」改版三十八版以降は半行分空けて、1字下げ。改版三十版は半行分空けて右を上にして「Printed in Japan」とある。改版三十八版以降は匡郭下辺の上右寄りに横組みで「©Printed in Japan」とある。匡郭下辺の下左に改版三十版・改版三十八版には何もなし、改版四十一版・改版四十二版「な 1-3」*4、改版四十六版46「CL な 1-3」とある。右には改版三十版以来ISBNコードとCコードがある。
 私の見た改版三十八版以降の諸版、すなわち270頁のものは奥付の裏の角川源義「角川文庫発刊に際して」が最後の頁だが、280頁の改版三十版はその後に目録が附く。「角川文庫目録 現代日本文学(緑帯)1985年8月」の(2)〜(5)頁で、3段組で1段に21点、(2)頁の上段の初めの11点は、カバー裏表紙折返しにある11点に同じ、次に「漱石の思い出」。最後は「角川文庫 最新刊」1頁10点、(49)・(50)の2頁。(以下続稿)

*1:2013年6月9日追記】改版三十七版と改版三十八版を比較して見た。電話番号は改版三十七版は9桁で市外局番(〇三)の次が「八一七―」であったが改版三十八版は「三八一七―」になっている。

*2:2013年6月9日追記】改版三十七版はこれに同じ。

*3:2013年6月9日追記】改版三十七版はこれに加えて「/定価はカバーに明記してあります。」1字空けて横転した「Printed in Japan」が追加されている。

*4:2013年6月9日追記】改版三十七版にはこれがある。しかるに改版三十八版では落ちているのは、奥付の形式をいくつか変更しているので混乱して落としてしまったか。