・新潮文庫2381(2)
1頁(頁付なし)扉、角切り単郭の大きさは①三十五刷10.3×6.4cm*1、①四十四刷・②四十七刷10.5×6.5cm、中の文字は組み直されている。3〜4頁(頁付なし)「目次」、3頁が12行で4頁が6行であるのは①②一致。5頁(頁付なし)中扉で標題。
以下、①は1頁18行、1行43字、②は1頁15行、1行37字。
「再び世に送る言葉」①7〜8頁②7〜9頁、「昭和十五年十一月」付。
「はしがき」①9〜10頁②10〜12頁、「昭和四年の春」付。
以下本文で内容は以下の通り。「咳のおば様」①11〜22頁②13〜28頁、「驚き清水」①23〜29頁②29〜38頁、「大師講の由来」①30〜50頁②39〜67頁、「片目の魚」①51〜71頁②68〜96頁、「機織り御前」①72〜83頁②97〜112頁、「御箸成長」①84〜92頁②113〜124頁、「行逢阪」①93〜98頁②125〜132頁、「袂石」①99〜110頁②133〜149頁、「山の背くらべ」①111〜120頁②150〜163頁、「神いくさ」①121〜130頁②164〜177頁、「伝説と児童」①131〜147頁②178〜200頁。
①148〜163頁②201〜220頁「伝説分布表」は図表ではなく府県別に本文中で取り上げた伝説の伝わっている地名を列挙したものである。これについては角川文庫版その他と比較しつつ述べることにしたい。
池田弥三郎「解説」①164〜169頁②221〜227頁、末尾に①(昭和五十一年十月)②(昭和五十一年十月、国文学者)とある。
①170〜175頁②228〜233頁「年譜」、2段組で1段21行、①23字②24字。すなわち②の方が行数が減っている。末尾( )内に割書で「本年譜は、鎌田久子氏編の年譜/を参照して編集部で作成した。」とある。
①176〜185頁②234〜253頁「索引」は段の間を横線で仕切る。①は3段組で1段23行、②は2段組で1段17行。
頁付があるのはここまでで、次に①「文字づかいについて」6項目、②「表記について」4項目。
①は目録2頁、1頁め、①三十五刷はまず柳田国男著の「日本の昔話/遠野物語/毎日の言葉」の3点であったが、①四十四刷は「遠野物語」がなくなっている。①三十五刷1頁めの4〜6点めは①四十四刷では3〜5点めにスライドされ、6点めに新たに亀井勝一郎著『大和古寺風物誌』が入っている。2頁め、①三十五刷は梅原猛の3点に鈴木孝夫著『ことばの人間学』、犬養孝著『万葉の人びと』、新潮社編『俳諧歳時記』(全四冊)であったが、①四十四刷は4点めも梅原氏の『日本の霊性―越後・佐渡を歩く―』となり、さらに河合隼雄著『こころの処方箋』、愛親覚羅浩著『流転の王妃の昭和史』に変わっている*2。ついで「新潮文庫最新刊」3頁。②四十七刷は目録類は「新潮文庫最新刊」が1頁のみ。
奥付、①三十五刷と①四十四刷を比較するに、それぞれの発行日、発行者、郵便番号が3桁→7桁、電話番号は同じだが〈営業部/編集部〉→〈編集部/読者係〉、「振替 東京四―八〇八番」がHPアドレスに、「製本・有限会社加藤新栄社」→「製本・加藤製本株式会社」、「© Tamemasa Yanagita 1929」→「© Fumiko Yanagita 1929」、ISBNコードはカバー裏表紙に同じ。①四十四刷と②四十七刷は組み直されているが、それぞれの発行日と「印刷・東洋印刷株式会社」→「印刷・二光印刷株式会社」が違うのみ*3。
*1:【2021年2月28日追記】①二十刷10.3×6.4cm、①二十三刷10.4×6.4cm。
*2:【3月3日追記】①二十三刷と①三十八刷を並べて見た。1頁めの後半4〜6点めは一致。前半3点、①三十八刷は①三十五刷に同じ。①二十三刷は1つめが「遠野物語」で2つめ和辻哲郎著『埋もれた日本』、3つめが亀井勝一郎著『大和古寺風物誌』。2頁めの1つめと2つめ、梅原猛著の同じ本だが、「水底の歌/大佛次郎賞受賞(全二冊)」が「水底の歌/―柿本人麿論―/大佛次郎賞受賞(上・下)」に、2つめの「隠された十字架」が「隠された十字架/―法隆寺論―/毎日出版文化賞受賞」となっていて、下の紹介文の「!」が斜体に変わっている。①二十三刷の3点めは横尾忠則編『谷内六郎の絵本歳時記』、4つめと5つめは①三十五刷に同じ。①三十八刷は3点め梅原氏の『黄泉の王/―私見・高松塚―』ルビ「よみ・おおきみ」、4つめ西村公朝著『仏像は語る』で5つめは①四十四刷に同じ、6つめは同じ本だが「俳諧歳時記/(新年・冬、春、夏、秋)」となっている。【6月27日追記】三十五刷を再度見た。2頁めの2点めは「隠された十字架/―法隆寺論―」で紹介文の「!」は斜体であった。【2017年5月21日追記】①四十一刷を見るに1頁め、『遠野物語』も『大和古寺風物誌』もない。3点め「三木 清著 人生論ノート」4点め「小林秀雄著 モオツァルト・ / 無常という事」5〜6点めは「大野 晋著」で「日本語の年輪/日本語と私」。2頁めは4点めまで①三十八刷に同じ。残り2点は①四十四刷に同じ。【2021年2月28日追記】①二十刷は①二十三刷に同じ。
*3:【3月3日追記】①二十三刷と①三十八刷の異同、それぞれの発行日、発行者、郵便場号3桁→7桁、電話〈業務部/編集部〉→電話〈編集部/読者係〉、市外局番(〇三)の次に三がないのとあるのと、下7桁は編集部一致、業務部と読者係一致。振替「東京四―八〇八番」→「〇〇一四〇―五―八〇八」、「乱丁・落丁本」の送り先「小社通信係宛」→「小社読者係宛」、「製本・有限会社加藤新栄社」→「製本・株式会社大進堂」。【2017年5月21日追記】①四十一刷を見るに、大体①四十四刷に同じで、このメモを見る限りでの異同は、「製本・株式会社大進堂」のみである。【2021年2月28日追記】①二十刷を①二十三刷と比較するに、異同はそれぞれの発行日の1行、下部の横線2本に挟まれた2行のうち1行め、冒頭に「○ 」○の中に小さく「東」が追加されていること、そして2行めの数字が「1929」ではなく新潮文庫の刊年「1977」になっていたことである。①二十三刷は2行めの方が長いが、①二十刷は1行めの方が長い。