これも下書き記事から。2014年3月23日に登録して2014年4月22日に保存してそのままになっていた。どうして当時投稿しなかったのか、何となくは推測出来るが今更当時するつもりだった加筆を十全に出来そうにないので、手を入れずにそのまま上げて置く。
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・新潮文庫4272(3)
3月9日付(1)及び3月10日付(2)にて、初刷と二十四刷を比較し、追記にて二十五刷についても述べたが、その後、別の刷を3つ見た。今回はうち2つについて取り上げる。
・平成元年八月三十日四刷 定価621円
・平成十五年七月五日十九刷 定価781円
・平成十八年二月十日二十三刷 定価781円
これまで私の見た二十三刷・二十四刷・二十五刷のカバーは一致。カバー裏表紙折返しに、本体のそれぞれの発行日よりも後に刊行された『隠居の日向ぼっこ』が追加されている、後に掛け替えられたかったものであった。
その後、発行時のカバーが掛かっている二十五刷のカバーを見て、借りて来た。今、四刷と十九刷とその二十五刷の3冊を並べているので、比較しつつメモしておく。
カバー表紙は一致。
カバー背表紙、地色は肌色で、最下部、四刷「640」に太線は初刷に同じ、十九刷・二十五刷は「\781」は掛け替えられた二十五刷カバーに同じ。
カバー裏表紙、左上のバーコード2つの1つめは一致、2つめの下4桁、四刷「6406」、十九刷・二十五刷「7815」は掛け替えられた二十五刷カバーに同じ。その下の横線の上、四刷「定価640円(本体621円)」、十九刷・二十五刷「定価781円(税別)」は一致。この辺りは初刷とは異なっている。右上の紹介文は初刷以来一致。横線の下、左寄せで四刷「ISBN4-10-114911-9/C0195 P640E」十九刷は1行め一致、2行め「C0195 \781E」。二十五刷は文字が一回り小さくなっておりISBNコードは13桁、バーコードの1つめと同じ数字になっており、これは掛け替えられた二十五刷カバーに同じ。右寄せで葡萄マーク。
カバー裏表紙折返し、四刷は上部にゴシック体横組みで「~~新潮文庫~~/杉浦日向子の作品」とあって半行弱空けて「江戸アルキ帖/風流江戸雀」の2点、左下に小さく明朝体で「カバー印刷 錦明印刷」。十九刷のレイアウトは掛け替えられた二十五刷カバーに同じだが、上部の「――――新潮文庫――――/杉浦日向子の本|」に「江戸アルキ帖/風流江戸雀/百物語/大江戸美味草紙*1」の4点と「|杉浦日向子とソ連編著の本|もっとソバ屋で憩う/―きっと満足123店―」の計5点、下部には明朝体で小さく「カバー印刷 錦明印刷 デザイン 新潮社装幀室」。増刷当時のカバーが掛かっていると思しき二十五刷も同じレイアウトで、「杉浦日向子の本」に「一日江戸人/ごくらくちんみ/4時のオヤツ/お江戸でござる/(杉浦日向子・監修)」の4点が追加されており、計9点となっている。
カバー表紙折返し、右下に縦組み「カバー 杉浦日向子」とある野は一致。四刷は初刷と同じ新潮社のハードカバー『百物語〔壱〕』の広告。上部に顔写真と紹介文、十九刷と二十五刷は横線(4.4cm)2本に挟まれた間(2.8cm)の右側に顔写真、左に上寄せで十九刷は「杉浦日向子/Sugiura Hinako」の2行だけだが、二十五刷はさらに3行め「(1958―2005)」が追加されている。右側の写真はともに和服姿(柄は異なる)で髪型は違うがともに後れ毛がない。十九刷は向かって右に身体を向け、顔を少し右に向けているが左耳は見えない。短髪で前髪を下ろしている。二十五刷は結髪で正面を向いている。その下の紹介文は10行、二十五刷は17行、十九刷の6行めまでの部分は一致。異同は冒頭「1958(昭和33)年、東京生れ。」→「東京生れ。」、4行め「'84年」→「1984(昭和59)年」。十九刷は7~10行め「/また『江戸へようこそ』『大江戸観光』/『お江戸風流さんぽ道』『東京イワシ/頭』『呑々草子』などエッセイストと/しての著書も多い。」となっていた。一方二十三刷は6~8行め「漫画作品」4点、8~11行め「、『江戸へよ/うこそ』『大江戸観光』『隠居の日向ぼ/っこ』『お江戸風流さんぽ道』などエ/ッセイストとしての著書も多いが、/」、12~14行め「小説家として」の2点、そして最後14~17行め「2005(平成17)年7月、下顎頭が/んのため46歳で逝去。最後まで前向/きで明るく、人生を愉しむ姿勢は変/わらなかった。」とある。18行め「Photo © Shinchosha」。
本体、「文字づかいについて」まで一致。
目録、初刷・二十四刷・二十五刷については3月9日付(1)にメモして置いた。四刷・十九刷・二十三刷・二十五刷を並べて見るに、やはり10頁あって最後の3頁が「新潮文庫最新刊」。5頁め・7頁めは十九刷から二十五刷まで一致。最初は「杉浦日向子著」で十九刷は「風流江戸雀」「百物語」の2点に「杉浦日向子と/ソ 連 編 著」の「もっとソバ屋で憩う/―きっと満足123店―」の3点だけだったのが、二十三刷では3点めに「大江戸美味草紙*2」が割り込み、5点めに「一日江戸人」の計5点、これは二十四刷に一致するようだ。二十五刷になると6点め「ごくらくちんみ」2頁め1点め「4時のオヤツ」2点め「杉浦日向子監修 お江戸でござる」まで。
十九刷の1頁め残り3点は「宮部みゆき著」で、4点め「本所深川ふしぎ草紙/吉川英治文学新人賞受賞」は二十三刷・二十五刷の4頁め3点め、5~6点め「幻色江戸ごよみ/平成お徒歩*3日記」は二十三刷・二十五刷の4頁め5~6点めに移動。二十三刷の6点めは中江克己著『大江戸〈奇人変人〉かわら版』。
2頁め、十九刷は玉村豊男2点、瀬戸内寂聴1点、瀬戸内晴美2点、田辺聖子1点。二十三刷は佐江衆一2点、3~5点めは「新潮社編」の『江戸東京物語』で(都心編)(下町編)(山の手編)の3点。6点め諸岡幸夫著『神田鶴八鮨ばなし』。
3頁めは「池波正太郎著」6点で、4点めが十九刷『フランス映画旅行』が二十三刷・二十五刷『男の作法』に差し替えられている他は一致。
4頁め、十九刷の1点め「南原幹雄著 百万石太平記」と「白石一郎著」の4点め「秘剣」と6点め「幽霊船」の3点は二十三刷・二十五刷には見当たらない。2~3点め「藤沢周平著」の「驟り雨/本所しぐれ町物語」は二十三刷・二十五刷では6頁めの5~6点めに移動。5点めの「新潮社編」の『江戸東京物語/(下町編)』は二十三刷では2頁めの4点めに移動している。二十三刷と二十五刷は二十四刷に一致するらしく、4点め『かまいたち』。
6頁め、十九刷はまず「酒井順子著」2点、3~6点めが「宮尾登美子著」であったが二十三刷・二十五刷は「宮尾登美子著」が1~4点めに移動しており「つむぎの糸/もう一つの出会い/楊梅*4の熟れる頃/春燈」のうち『楊梅の熟れる頃』が二十五刷では『成城のとんかつやさん/―記憶の断片―』に差し替えられている。
奥付の異同はそれぞれの発行日の他、電話の次、十九刷は1行半の空白となっているが二十三刷・二十四刷は右側にHPアドレスが入っていること、下部の横組みの2行め左「© Hinako Sugiura 1989」が「© Michiko Suzuki 1989」になっていること、最下部のISBNコードが十九刷と二十三刷は二十四刷と同じく10桁で一致、二十五刷は13桁。(以下続稿)