瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

夏目漱石『こゝろ』の文庫本(8)

集英社文庫『こころ』(3)*1
 1月13日付(7)の続き。
 本体、口絵及び本文340頁までは同じ*2
 次の頁、第6刷・第21刷・第30刷、下部に縦組み5行。「資料写真提供*3、第32刷はその右に1行空けて「口絵レイアウト野崎麻理」の1行が加わる*4
 次の見開き「集英社文庫 目録(日本文学)」3段組、1段に16点。第6刷は1頁め上段5〜8点めに「夏目漱石 坊っちゃん夏目漱石 三四郎夏目漱石 こころ/夏目漱石 夢十夜草枕*5」が並ぶ。第21刷は1頁めの中段3〜7点めで「夏目漱石 吾輩は猫である(上)(下)」が追加されている*6。第30刷も同じものが1頁め上段14番めから中段2つめまで。第32刷は1頁めの下段2〜6番め。ちなみに第6刷の1頁めは夏樹静子から丹羽文雄まで、2頁めは丹羽文雄から半村良まで。第21刷の1頁めはなだいなだから西木正明まで、2頁めは西木正明から野呂邦暢まで。第30刷は1頁めは長野まゆみから野中柊まで、2頁めは法月綸太郎から林真理子まで。第32刷は1頁め中島らもから西村京太郎まで、2頁めは西村京太郎から帚木蓬生まで。細かく見るとかなり出入りがある*7
 奥付の形式は第6刷と第21刷は同じ、異同はそれぞれの発行日、「発行者」、「〒101-50」→「〒101-8050」、「|落丁・乱丁の本が万一ございましたら、小社制作部宛にお送りください。/送料小社負担でお取り替えいたします。」→「|造本には十分注意しておりますが、乱丁・落丁(本のページ順序の間違い/や抜け落ち)の場合はお取り替え致します。購入された書店名を明記して/小社制作部宛にお送りください。送料は小社負担でお取り替え致します。 /但し、古書店で購入したものについてはお取り替え出来ません。」。
 第30刷と第32刷はそれぞれの発行日が違うのみ*8

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 朝は鉄道の線路が二筋、砂利は真っ白な雪に覆われて、それがずっと続いている。――雪の翌朝は早足になる。踏ん張るから滑るので、とにかく同じところに力を掛け過ぎないように歩く。そうすると次々足を繰り出すから小股でちょこちょこ走りのようになる。ぐずぐずしている人がいると追い抜いてしまう。別に急いでいる訳ではない。これで転んだら目も当てられないと思いつつ、可笑しな早歩きを当分止められそうにない。

*1:2017年6月23日追記】標題は「こゝろ」ではないので『こころ』を追加した。

*2:2月24日追記】第6刷の扉は古い形式であった。【8月15日追記】第22刷も古い形式で、角切の匡郭(10.8×7.5cm)内、横組みで上部に「集英社文庫/こ  こ  ろ/夏 目 漱 石」、下部に「S」を変形させた(黒い台形の間を太い三重線で繋ぐ)マークがあってその下に「集 英 社 版」とある。

*3:2017年6月23日追記】第29刷も同じ。

*4:2017年6月23日追記】第46刷はこれら6行を左(下部)に移動させ、右側に「〈読者の皆様へ〉」として1行40字、5行(2段落)の「差別を拡大・助長させる表現」についての断り書きがあり、7行め下寄せ「集英社文庫編集部」とある。

*5:8月15日追記】何故か「・草枕」が脱落していたのを補った。

*6:6月5日追記】第24刷は1頁め下段4〜8点め。【8月12日追記】第22刷は1頁め下段12〜16点め。

*7:2月24日追記】第35刷は1頁めは中部銀次郎からねじめ正一まで、2頁めはねじめ正一から早坂茂三まで。夏目漱石は1頁めの中段1〜5点め。【8月15日追記】第22刷は1頁めは中島らもから夏目漱石まで、2頁めは奈良裕明から西村玲子まで。【2017年6月23日追記】第29刷は1頁めは長野まゆみから野中柊まで、2頁めは法月綸太郎から林真理子まで。夏目漱石は1頁め上段14点めから中段2点め。第46刷は1頁めは中山可穂から西村健まで、2頁めは西村健からはた万次郎まで。夏目漱石は1頁め上段11〜15点め。

*8:2月24日追記】第35刷も同じ。【2017年6月23日追記】第29刷と第46刷の異同はそれぞれの発行日、下部の横線(8.0cm)2本に挟まれた間に断り書きが2段落あるが、1段落め、第29刷は2行で「‥‥を除き、   /著作権の侵害となります。」と、1行めの最後3字分空けているが、第46刷は3行で1行め末の空白はなく「‥‥を除き、著作権/の侵害となります。また、業者など、読者本人以外による本書のデジタル化は、いかなる場合で/も一切認められませんのでご注意下さい。」と続く。2段落めは3行で同文だが、2行め末、第29刷は2字分空けて「‥‥。送料は  /小社負担で‥‥」と続け、段落末の句点がぶら下げになっているが、第46刷はここも「‥‥。送料は小社/負担で‥‥」と詰めて、段落末に1字分空白となっている。