瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

芥川龍之介『羅生門』の文庫本(11)

・角川文庫7499『羅生門・鼻・芋粥』(4)
 2012年12月7日付(6)の続き。十二版・十六版・十七版と同じ表紙の二十二版を見た。十七版及び角川文庫14718『羅生門・鼻・芋粥』改版初版と比較しつつメモして置く。
【二十二版】平成元年四月十日初版発行・平成十年五月三十日二十二版発行・定価340円・213頁
 カバー表紙・カバー折返しは十七版に同じ。背表紙は角川文庫14718改版初版に近く、最上部が白地でQRコードがあり、ごく淡い朱色で「|あ|2-6|Y340|芥川龍之介で囲われている。その下に明朝体で標題、もちろん改版初版にある「新装版」の文字はない。最下部|■の上に「角川文庫」がある。改版初版には(何故か)ない。
 裏表紙折返しは、上部に縦組みで「角川文庫●芥川龍之介の本――――――――――――/舞踏会・蜜柑/杜子春南京の基督/藪の中・将軍/トロッコ・一塊の土/或阿呆の一生侏儒の言葉羅生門・鼻・芋粥蜘蛛の糸地獄変」の7点、●は○で囲われる。下部は十七版に同じ。
 裏表紙、左上のバーコードは2つめの下4桁が十七版「3100」から「3406」に、右上の1行めのISBNコードは同じ、2行めは「C0193 \340E」、3行め「定価:本体340円(税別)」。中央の縦組みゴシック体の紹介文(2012年12月6日付(5)参照)は十七版に同じ。
 本体、1頁(頁付なし)は十七版の鳳凰は脚と翼を広げ羽を銜えていたのが、脚を揃えて翼のみ広げたものに変わっている。3〜213頁は一致(と思う、一々比較していないが)。奥付も鳳凰が扉と同様に違う他、それぞれの発行日、電話番号の市外局番(〇三)の次の4桁が「三八一七」から「三二三八」に、「〒一〇二 振替〇〇一三〇−九−一九五二〇八」と窮屈に1行に入っていたのが「〒一〇二−八一七七/振替〇〇一三〇−九−一九五二〇八」の2行に、「印刷所――旭印刷 」の下「製本所――」が「本間製本」から「文宝堂」に、装幀者の1行から後は、十七版は2月12日付「太宰治『斜陽』の文庫本(17)」で見た角川文庫26『斜陽』百十二版に同じで、二十二版は角川文庫26『斜陽』百十五版に同じ。匡郭内の下辺右上に横組みで「©Printed in Japan」、匡郭下辺の下、右寄りにISBNコードとCコードがあるのは一致(カバーに同じ)するが、下辺の下、左寄りに十七版「あ 2-6」とあるが二十二版「CL あ 2-6」となっている。
 奥付の裏「角川文庫発刊に際して」、最後に「作品案内/あなたは角川文庫クラシックスを何冊読みましたか?」が8頁、有島武郎から寺山修司まで、1頁7点で18名49点。これは2012年4月9日付「夏目漱石『吾輩は猫である』の文庫本(03)」で見た角川文庫109『吾輩は猫である』改版八十五版に12頁あるうちの8頁めまでと一致。