瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

別冊宝島415「現代怪奇解体新書」(1)

 昨日の続きだけれども『怪談 FINAL EDITION』とは完全に離れてしまうので題を改める。
 書影は昨日の記事に貼って置いた。
 別冊宝島「現代怪奇解体新書」に掲載される、中田薫の廃墟探訪記「日本中の廃墟を巡った男が出会った恐怖」は、埼玉県北部に存在した農家の廃墟*1について述べたもので、中田氏は次の本にもこの廃墟のことを記述しているという。

廃墟探訪

廃墟探訪

 私は廃墟には興味がなく、中田氏の本は図書館で二三見たことがある程度である。それでも『廃墟探訪』は見て置くべきかと思ったが、いつになるか分からないし、差当たり「現代怪奇解体新書」のみで話を進めることにする。
 さて、この中田氏の記事については、実はその後この廃墟に入った人々によって事実との齟齬が指摘されている。廃墟関係の書籍や雑誌は殆ど見ていないが、廃墟探検家の栗原亨(1966.7生)が主唱しているらしく、ひなたのブログ「ひなた日和」の2012年1月30日付「深いわ廃墟道。『本庄の豪農』」の引用する、「怖い噂」Vol.12掲載の栗原亨「“華麗なる一族”が潰えた妖館の真実」では、「“本庄の豪農”は、プロが計算して仕掛けたエンターテイメント」で「最初から意図的に創作された演出」と、中田氏の作為が批判(?)されているとのことである。 ネット上では、例えばオジヤのHP「設定チキン──あるチキン野郎の廃墟探検を記録したノンフィクションドラマ ──」の「探検の記録」の2003/11/11「心霊豪農屋敷」に、この廃墟に残存していた遺品が中田氏の記述と齟齬することが指摘されている。但し「昭和十八年三月二十九日」付の「國民學校高等科第二學年」の「賞状」を、「国民学校高等科2年は現在でいう中学2年。/賞状の人物は昭和18年当時で14歳。/昭和4年生まれですね。」というのだが、昭和18年3月は昭和17年度末、すなわち昭和17年度(1942年度)に満14歳になる学年なのだから、昭和4年(1929)生ではなく昭和3年度(1928年度)生である。
 それはともかく、Amazon詳細ページにある3人のレビューのうち2人が特筆している、この廃墟探訪記が「エンターテインメント」の「演出」だとすれば残念である。私も疑っていなかった。だってそういう確かな記録があって、そこからの引用だというのだから。もし存在しない記録を捏造したのであれば、一種の偽書事件ということにもなる。
 という訳で、中田氏の記述する「自殺」が事実なのかどうか分からなくなってしまったのだが、一応、その記述を引っ張って置くことにする。(以下続稿)

*1:ヲカデのHP「一人ヲカルト研究会 〜怪異意匠、浪漫奪還〜」の2013.05.25「【埼玉県本庄市】幻の心霊スポット「心霊豪農屋敷」」によると、この廃墟は平成24年(2012)夏までに取り壊されており、今は存在しない。