瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

中田薫『廃墟探訪』(1)

 6月28日付「「木曾の旅人」と「蓮華温泉の怪話」拾遺(17)」の冒頭で触れたように、中田薫『廃墟探訪』が今、手許にある。
中田薫『廃墟探訪』2002年11月25日初版発行・定価1,800円・二見書房・159頁・A5判並製本
 書影は6月27日付「別冊宝島415「現代怪奇解体新書」(1)」に貼付した。奥付には[著者]として中田氏の名前しかないが、カバー表紙・カバー背表紙・扉には「[著述]中田薫/[写真]関根虎洸+中筋純」とある。カバーと9〜24・26〜27・30〜31・34〜35・38〜39・42〜74・76〜98・100〜132・134〜136・138〜139・142〜143・146〜147・150〜151頁はカラー印刷。1箇所につき大体4頁、2〜4頁の記事はオールカラー。6頁の記事(RUIN FILE No.34、146〜151頁)7頁の記事(RUIN FILE No.06、34〜40頁)8頁の記事(RUIN FILE No.05、26〜33頁)は4頁を超過した分が白黒印刷になっている。
 ところがRUIN FILE No.33「恐怖の心霊豪農屋敷廃墟」のみ異例で11頁(134〜144頁)、うち7頁がカラー印刷である。これがすなわち、別冊宝島415「現代怪奇解体新書」90〜100頁に「【怪奇調査ファイル⑥】廃墟探訪記【怨念編】」として掲載される、関根虎洸 撮影「日本中の廃墟を巡った男が出会った恐怖」で取り上げられた廃墟である。
 この別冊宝島415「現代怪奇解体新書」との比較は次回以降に果たすこととして、まず内容についてざっと確認しておく。
 白黒印刷の部分は1頁(頁付なし)扉、2〜5頁「目次」、6〜7頁「まえがきにかえて――妖しの廃墟を訪ねて」で「2002年10月」付。8頁(頁付なし)は左下に[造本][写真][協力]そして「[初出]『GON!』(ミリオン出版)1995年12月号〜1999年4月号/『現代怪奇解体新書』(宝島社)別冊宝島415」とある。25・41・75・99・133・145頁「COLUMN No.01(〜06)」は白抜き楷書体横組み2列、なお、目次5頁には「COLUMN No.05」が2つ並ぶが、本文145頁は「COLUMN No.06」になっている。152〜153頁「廃墟探訪巻末付録未掲載物件お蔵出し!! 」には152頁「RUIN FILE No.35」から「No.41」153頁「No.42」から「No.49」154頁「No.50」から「No.57」155頁「No.58」から「No.65」の31件が写真と物件名、所在地のみが紹介される。なお、8頁の[写真]に「関根虎洸(P1 / P6 / P10-45 / P56-79 / P134-152)」とあって、153〜155頁については写真の撮影者が示されていないが、巻末付録の1頁め(152頁)のみ明示しているのも変だから、ここも誤りではないかと思われる。156〜157頁「廃墟探訪マップ」は全国地図に、巻末付録までに示した「65」件に加えて「101」件のリストと、大体の位置が示される。しかし、リストの地名がおかしい。「07」の「■静岡県加茂郡」は「賀茂郡*1、「08」の「■静岡県田方群」や「18」の「■山梨県南都留群」は「郡」*2、「81」の「■長野県上伊群」は「上伊那郡」か。「15」の「■栃木県矢坂市」は「矢板市*3、「50」の「■千葉県鎌ヶ屋市」*4は「76」では「■千葉県鎌ヶ谷市」と正しく示されている。「86」の「■静岡県上九一色村」は「山梨県」だし「93」の「■岩手県八戸市」は「青森県」だ。158〜159頁「あとがきにかえて――すべての道は廃墟に通ず」で「2002年10月」付、最後は奥付のみ。但し二見書房の出版物らしく奥付には発行日の記載なく、カバー裏表紙折返し、上部に3人の「PROFILE...」の下に発行日と発行所が記載されている。(以下続稿)

*1:42頁「■静岡県加茂郡西伊豆町」。

*2:46頁は「■静岡県田方郡大仁町」、80頁は「■山梨県南都留郡」と、誤っていない。

*3:68頁は「■栃木県八坂市塩谷町」となっている。塩谷町矢板市に隣接するが合併などはしておらず、今でも栃木県塩谷郡塩谷町である。中田氏が誤記していることは間違いないが、いづれが正しいのかは決しがたい。

*4:155頁も同じ。