瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

松本清張『犯罪の回送』(1)

・角川文庫9136
【初版】平成五年十月十日初版発行・定価544円・335頁

犯罪の回送 (角川文庫)

犯罪の回送 (角川文庫)

【十六版】平成十七年十月十日十六版発行・定価540円・335頁
 十六版のカバーはAmazon詳細ページに示されている通り「装画=駒井哲郎」の「MATSUMOTO SEICHO COLLECTION」で、カバー表紙折返しは5月16日付「角川文庫の松本清張(7)」、カバー裏表紙は5月17日付「角川文庫の松本清張(8)」、カバー背表紙・裏表紙折返しについては5月19日付「角川文庫の松本清張(10)」に記述した。Amazon詳細ページのなか見!検索で表示される十八版(平成二十年二月二十日十八版発行)のカバーも十六版に同じ。
 そこで「MATSUMOTO SEICHO COLLECTION」のカバーになる以前の、初版について記述して置く。
 カバー表紙は単行本と同じ絵で、単行本に比して若干範囲が狭い。左下にゴシック体横組みで「角川文庫」とあるところのみ異なる。荷札の大きさが単行本(12.1×6.0cm)に比して縮小(10.4×5.2cm)されており、全体に色が濃いようである。黄色のPPバンドの幅は単行本(1.5cm)文庫版(1.3cm)。
 カバー背表紙、赤紫色地に白抜きで「ま|1-41 犯罪の回送」標題と中央やや下の著者名は秀英初号明朝。最下部にゴシック体で「角川文庫」その下は分類票のために見えない。
 カバー表紙折返し、略伝は角川文庫2081『小説帝銀事件』五十八版に同じ。最下部右寄りにゴシック体で「カバー菊池信義」。カバー裏表紙折返しは角川文庫2081『小説帝銀事件』五十八版に同じ。
 カバー裏表紙には中央にゴシック体縦組み11行(1行14字)の紹介文がある。これは十六版でも同文が明朝体太字の横組み6行(1行28字)で入っているが段落分けがないのに対し、初版は7行と4行の2段落に分かれており「地域開発としての……」からが2段落め。段落の頭は1字下げしていない。
 左上バーコード2つ、2つめの下4桁が初版「5609」→十六版「5400」、右上の1行めISBNコード一致、これはバーコード1つめの下10桁とも一致している。2行めCコードに初版「P560E 定価560円」定価のすぐ下に「(本体544円)」。十六版は「\540E」、3行め「定価:本体540円(税別)」となっている。
 本体、1頁(頁付なし)扉は初版は羽を銜え翼と脚を広げた鳳凰だったのが十六版では脚を揃えて翼を広げた鳳凰に変わっている。これは奥付でも同じ。3頁「目次」から335頁まで一致。中央上に「本書単行本は平成4年9月、/小社より刊行しました。」とある頁付のない1頁があって、奥付。鳳凰以外の異同は、十六版の発行日が追加されていること、発行者、「電話〈編集部/営業部〉」が「電話〈編集/営業〉」となっており、市外局番(〇三)の次が初版「三八一七」だったのが十六版「三二三八」、下4桁は営業(部)の方は同じだが編集(部)の方は初版「八四五一」が一六版「八五五五」に変わっている。次に初版「〒一〇二 振替東京③一九五二〇八」が十六版「〒一〇二―八一七七/振替〇〇一三〇―九―一九五二〇八」、初版「印刷所――大日本印刷 製本所――大谷製本」→十六版「印刷所――暁印刷 製本所――BBC」、以下の縦組み5行の文面は組み直され「落丁・乱丁本」の送り先が初版「小社角川ブック・サービス宛に」から十六版「小社受注センター読者係に」に変わっている他は同じ。匡郭下辺の上下の横組みも下辺の下左の「ま 1-41」が「ま 1-28」に変わっている他は一致*1。目録は初版、1頁6点の「角川文庫ベストセラー」が14頁。十六版、1頁7点の「角川文庫ベストセラー」が14頁、最初の6頁は角川文庫7827『数の風景』二十四版・二十六版にあった6頁と一致。

*1:十八版は発行所(電話・編集)と別に発売元(電話・営業)が分かれ、他に「製本所―千曲堂」、送り先が「角川グループ受注センター読者係に」となっている。