瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

松本清張『日本の黒い霧』(1)

松本清張全集30
・1972年11月20日第1刷・1985年8月30日第6刷・定価1800円・532頁
・単行本
・第一刷一九七三年四月五日・第九刷一九七五年五月三十日・定価九八〇円・520頁
 全集から1冊だけ独立させたもの。
 カバー表紙の柄は黒と白の市松模様の布を写したモノクロ写真で凹凸・影がある。右側に灰色の紡錘形(長さ17.2cm・幅4.5cm)があって、明朝体縦組みで上部に黒で「日本の黒い霧(全)」(全)は横並び。そのすぐ下に標題と同じ大きさの白抜きで著者名。
 カバー背表紙は黒地で上部に表紙と同じ標題と著者名が、全て白抜きで入る。最下部にやはり明朝体白抜き、横組みで「文藝春秋」
 カバー裏表紙の柄は表紙に同じ。右上に白抜き縦組み「文藝春秋 定価九八〇円 0030―332551―7384」。
 カバー折返しは白。『全集』にはカバーはなく、私が見ているのは図書館蔵書なので函もない。
 見返しは黒。『全集』の見返しは茶色。
 扉は毛皮風のエンボス紙で、カバー表紙と同じ布を角度を変えて焦点を合わせずに撮ったもの。文字は白抜きで、中央上部にカバー背表紙と同じ標題・著者名を縮小して、下部に横組みで版元名をこれは同じ寸法で入れてある。
 『全集』の扉は白のアート紙、中央左に金色の長方形(1.4×7.6cm)に「松本清張全集 30」上と下に内側に細い線、外側に太い線(子持線)で挟まれている。右下に小さく「文 藝 春 秋」。
 1頁(頁付なし)目次で明朝体縦組み。2段組になっており、上段、2本の縦線に挟まれて「日本の黒い霧 3」とあり、以下1字下げで「――下山国鉄総裁謀殺論 5」から「――なぜ「日本の黒い霧」/を書いたか 418」まで13題。下段は左寄せで5本の縦線の間に4題の関連する文章。『全集』は1段で「日本の黒い霧    3」のみ左右に子持線、以下4題が縦線で仕切られて並ぶが、4つめの「「もく星」号事件の補筆   483」のみ一回り小さい。他の3つは「日本の黒い霧」と同じ大きさ。そして最後に下寄せで「解説 杉浦明平 521」とある。
 2頁(頁付なし)は中央下に縦組みで「装 幀 秋 山 法 子」、『全集』は中央右に横組みで「装 幀 伊 藤 憲 治」とある。
 3頁(頁付なし)は左中央に縦組みで2本の縦線の間、上寄せで「日本の黒い霧」とあるのみ。『全集』はこれに加えて、下部中央に横組みで「下山国鉄総裁謀殺論 5」から「なぜ「日本の黒い霧」を書いたか 418」まで13行に13題。
 5頁から本文で2段組、1段22行、1行26字。520頁まで。
 『全集』は521〜532頁に杉浦明平「解説」があるが単行本にはない。
 何も印刷されていない2頁を挟んで奥付。
 中央に縦組みで、縦線10本に仕切られて「|日本の黒い霧|著者松本清張 ©1973|第一刷一九七三年四月五日/第九刷一九七五年五月三十日|発行人樫原雅春|印刷 凸版印刷  製本 大口製本|発行所株式会社文藝春秋|東京都千代田区紀尾井町三|電話東京二六五局一二一一(代表)|落丁・乱丁本はおとりかえいたします|」とある。『全集』の奥付(とその裏)については別の機会に記述することにする。
 最後に目録がまず表形式で4頁、上部に横組みで「文藝春秋の本」とあって、その下を8つの枠に仕切って、上部に著者名、標題、3行(1行20字)の紹介文。最下部に横並びで「1300円」などと定価。最後の頁は「|松本清張全集|全三十八巻 各一二〇〇円|鋭い人間観察と社会正義へのあくなく執念で小|説・歴史の各分野に新風を吹きこんだ傑作群!||昭和史発掘 松本清張全十三巻 各七五〇円|豊富な取材と膨大な新発見資料を縦横に駆使し|て描いた昭和前期。二・二六事件解明の決定版|」巻数のみゴシック体。『全集』には目録はない。
 ともに四六判上製本、単行本は小豆色の布装、但し文字等はカバーに隠れて読めない。『全集』の本体は黄土色の布装で、文字は黒で背表紙の上部に明朝体で標題、下部にゴシック体で「松本清張全集30文藝春秋」算用数字と版元名は横並び、表紙の中央左にゴシック体横組みで「松本清張全集30」。
 発刊当時『全集』は1200円、同じ内容で「解説」がないだけで980円とは、まさに普及版である。(以下続稿)