瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

松本清張『黒い手帖』(1)

・単行本

黒い手帖―随筆 (1961年)

黒い手帖―随筆 (1961年)

・中公文庫中央公論社・昭和四十九年六月 十 日初版・昭和五十四年九月三十日七版(243頁)定価 三二〇円
講談社文庫
・中公文庫中央公論新社
黒い手帖 (中公文庫)

黒い手帖 (中公文庫)

・1974年6月10日 初版発行・2005年4月25日 改版発行(257頁)定価762円
 中公文庫の改版はあちこちの図書館で目にしていたが、初版(七版)を見ることが出来たのでメモして置く。単行本と講談社文庫版は未見。講談社文庫版の存在は2013年9月21日付「松本清張『大奥婦女記』(3)」に紹介した、講談社文庫『大奥婦女記』15版のカバー裏表紙折返しにより分かっていたが、講談社文庫自体、購入していない図書館が多いので、未だ見る機会がない。
 まづ貼付した書影の見づらいところにつき補足して置こう。初版の下部中央に明朝体横組み白抜きで「中公文庫」とある。改版は右下に明朝体横組みで「中公文庫」とあって下部中央にも文字が見えるがこれは「著作権保護コンテンツ」」で元のカバーにはもちろん存しない。「随筆」が角書のように明朝体白抜きで縦に配置されるのも同じである。
 カバー背表紙、初版は肌色地、改版は水色地で、明朝体で上部に標題「黒い手帖」、中央やや下に著者名が入るが、改版の標題は一回り大きい。下部は分類票貼付のため見えないところがあるが、初版は最下部に「320」とありその上にマーク。改版は上下を半円形にした白く抜いた枠に(ま 12 ×)×の数字は読めない。その下に恐らく明朝体で「中公文庫」とあって最下部に角丸の横長長方形に白く抜いて「762」とある。
 カバー裏表紙、初版は最下部に横組みで、左から中央に掛けて「定価320円  1195―611057―4622」とある。右上にはゴシック体縦組みで、

『点と線』をはじめ数々の推理小説の傑作/を描き上げた著者が、読者になじみ深い/作品を例にとり「推理小説の発想」を語り/創作ノートを公開する。「動機の重視」に/よって文学としての社会性と人間性を復/活させ今日の推理ブームの基礎をきずい/た第一人者が、興味津々の舞台裏をはじ/めてあかす推理小説より面白い推理随筆

とある(二重鍵括弧は半角)。
 改版の右上には明朝体縦組みで、

あくなき真実の追求、執念ともいえる知識へ/の欲求。松本清張が自らの作品を例に「推理/小説の発想」を語り、創作ノートを公開する。/戦後最大の「社会派」推理作家が執筆の舞台/裏を明かした、推理小説よりもおもしろい/「推理随筆」!       解説・権田萬治

とある。左上にバーコード、1つめは「9784122045170」2つめは「1921195007621」その下に「ISBN4-12-204517-7/C1195 \762E/定価本体762円+税]」。
 カバー裏表紙折返し、明朝体縦組みで、右上にやや小さく「松本清張著(中公文庫)」とあるのは共通。少し空けて、初版(七版)は「野盗伝奇/突 風/真贋の森/五十四万石の嘘/霧の旗/影の車/北の詩人」以上は上段、下段に「絢爛たる流離/砂漠の塩/ミステリーの系譜/中央流沙/黒い手帖/古代史疑」の合計13点が並ぶのは2013年8月3日付「松本清張『影の車』(1)」に紹介した『影の車』初版(17版)に同じ。改版は「突 風/ミステリーの系譜/渇いた配色/眩 人/影の車/中央流沙/実感的人生論/黒い手帖」の8点で、2013年5月4日付「松本清張『ミステリーの系譜』(1)」に紹介した『ミステリーの系譜』23刷・25刷、2013年5月5日付「松本清張『突風』(1)」に紹介した『突風』34刷、2013年8月4日付「松本清張『影の車』(2)」に紹介した『影の車』改版(5刷)と同じ8点だが順序が異なっている。初版(七版)は左下に明朝体縦組みで小さく「カバー印刷・株式会社トープロ」とある。改版は下部に明朝体横組みで「カバーデザイン:山影麻奈(EOS Co., Ltd.)」とある。(以下続稿)