瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

太宰治『斜陽』の文庫本(18)

岩波文庫31-090-3(2)
 2012年9月11日付(15)に続き。
 表紙と背表紙は同じ。但し私の見た第1刷の背表紙最下部は分類票貼付のため見えない。第16刷以下の諸刷には最下部には数字等はない。
 第1刷(1988年5月16日)のカバー表紙折返しにある「●創刊60周年記念出版『岩波文庫総目録』」の広告は、同日発行の岩波文庫31-090-1『富嶽百景走れメロス』第37刷のカバー裏表紙折返しにあるものに一致。カバー表紙折返しには他に左下に三角形の肌色地に岩波の壺印、その上にゴシック体で小さく、「文庫判ブックカバー贈呈/下のマークを10枚揃えて封書でお送り下さい/宛先=岩波書店営業部ブックカバー係」とある。
 第1刷のカバー裏表紙折返しには「〈文芸カセット    /日本近代文学シリーズ〉|太宰治作品集全10巻|〈監修■奥野健男定価各1600円〉」の広告。12.5×0.9cmで、上部3.1cmは淡い灰色地で、縦線で左右に仕切られ、文字はゴシック体。中央6.4cmは黒地に明朝体と小さいゴシック体の白抜き。下部2.9cmは白地で右が明朝体、左の定価がゴシック体。左側にも12.5×0.4cmの長方形があって、ゴシック体で1行[ ●全10巻セット定価=16、000円 ●企画・発行=岩波書店/NHKサービスセンター ●製作=NHKサービスセンター]とある。右と左の長方形の間(3.5cm)、それぞれの長方形の上辺から2.8cmのところに3.0cmの横線、その上に明朝体8行(1行8字)の紹介文、

短篇の名手太宰治/の文学は、当代き/っての読み手を得/て、その作品世界/を一層多彩にさせ/る。桜桃忌40年を/記念して太宰ファ/ンに贈る。

とあって、横線の下に2段に分けて細目。それぞれ□に算用数字、収録作品は明朝体太字で横に並べ、「…」の下にゴシック体で朗読者。上段に「[1]魚服記  /ロマネスク/雀 こ  …伊奈かっぺい/[2]燈 籠  /葉桜と魔笛………吉行和子/[3]富嶽百景…………仲代達矢/[4]皮膚と心…………松本典子/[5]走れメロス/畜犬談  ………西田敏行」下段「[6]東京八景…………寺 田 農/[7]きりぎりす/待 つ  /雪の夜の話………檀 ふ み/[8]お伽草紙(瘤取り)佐 藤 慶/[9]ヴィヨンの妻岸田今日子/[10]家庭の幸福/桜 桃  ………唐 十 郎」。
 これは9月9日付「太宰治『走れメロス』の文庫本(10)」で見た岩波文庫31-090-1『富嶽百景走れメロス』第50刷(1994年7月5日)のカバー裏表紙折返しにあった広告の異版、消費税の掛からぬ時期のものである。
 カバー裏表紙はバーコードなく、下部に左寄せで2行「ISBN4-00310903-1 C0193 ¥200E定価200円」とある。
 第16刷(2000年9月25日)と第17刷(2002年1月7日)のカバーはほぼ同じ、裏表紙折返しにある『岩波文庫解説総目録1927〜1996』の広告は一致、表紙折返しにある「図書」の広告もほぼ同じに見えるが、第16刷「FAX(03-5210-4117)」が第17刷「FAX(03-3263-6999)」に変わっている。すなわちこの間に番号の変更があったのである。ちなみに奥付はそれぞれの発行日が異なるのみ。
 第20刷(2005年7月15日)と第21刷(2006年11月24日)のカバーは一致、「図書」の広告は第17刷に一致。裏表紙折返しは岩波文庫編集部編『世界名言集』の広告。奥付はそれぞれの発行日が異なるのみ。第17刷と比較するに、組み直されているがレイアウトは同じで、異同は発行者と、電話番号が3つあるのは同じだが頭の「電話」の文字がなくなり、また2つめが「営業部」ではなく「販売部」になっていることである。なお、目録類は第1刷以来存せず「読書子に寄す」が最後。
 第1刷の奥付は下部に7.0cmの横線が2本、上の横線の上に左寄せで小さく標題、下に左寄せで発行日に©、少し空けて右寄せで「定価200円」作者*1/発行者/「〒101」に住所、発行所、「電話03-265-4111/振替 東京6-26240」、「印刷・法令印刷 製本・桂川製本」そして下の横線で上下の間隔は4.3cm、下の横線の下に「落丁本・乱丁本はお取替いたします  Printed in Japan」すぐ下に右寄せでカバー裏表紙と同じISBNコード。(以下続稿)

*1:ルビ「だざいおさむ」。