瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

小池壮彦「「事件」になった戦後の怪談・奇談年表」(1)

 3月23日付「常光徹『学校の怪談』(002)」の最後に、別冊宝島415「現代怪奇解体新書」(一九九八年十一月三十日発行・定価857円・宝島社・256頁)に、小池氏が「怪談史研究会」を主宰、とあった、と記憶に頼って書いたのだが、「現代怪奇解体新書」を見たところ、どうも、そんな記述はないようだ。……10年くらい前に確かにどこかでこんな記述を目にしたことがあって、どんな活動をしている会なのだか、とにかくネット検索したけれども、何の情報も得られなかった、そんな記憶は確かにあるのだけれども。
 それでは「現代怪奇解体新書」では小池氏はどう紹介されているのか、256頁「筆者紹介」については7月22日付「中田薫『廃墟探訪』(6)」でも触れたが、奥付の右にあって4段組、15人と1団体が50音順に並び、小池氏は8人め(2段め23行め〜3段め1行め)、ちなみに中田氏は10人め(3段め8〜11行め)に載る。

小池壮彦 こいけ・たけひこ
'63年東京都生まれ。怪談研究家として広/範囲に執筆。著書に『東京近郊怪奇スポ/ット』『心霊ウワサの現場』(ともに長崎/出版)など。


 「現代怪奇解体新書」と同系統で小池氏も寄稿している別冊宝島268「怖い話の本」(一九九六年七月十四日発行・一九九七年七月三十日第三刷・定価874円・宝島社・254頁)については、8月8日付「別冊宝島268「怖い話の本」(1)」及び8月28日付(2)9月12日付(3)に細目を紹介した。その奥付の右にも、同様に「筆者紹介」があって50音順に17名が挙がるが、小池氏はやはり8人め(2段め15〜21行め)に載る。

小池壮彦 こいけ・たけひこ
'63年東京都生まれ。国学院大学文学部卒。/怪談研究家。雑誌『幻想文学』などで執/筆。研究テーマは「怪談のアルケオロジ/ー」 「戦後の幽霊事件の再検証」 「怪談に/よる現代史の構想」。近刊に『東京近郊怪/奇スポット』(長崎出版)を予定。


 この研究テーマの基礎作業が「怖い話の本」247〜254頁に載る、作成=小池壮彦「「事件」になった戦後の怪談・奇談年表」である。出来れば年表ではなく、編年体の『戦後怪談史事典』もしくは『近代怪談史事典』となって世に出ることを期待しているのだけれども、出るかどうか分からないので、差当りこの年表の中から「戦後の幽霊事件の再検証」として小池氏が個別に取り上げている事例や、これに漏れている事例などについて、確認して置こうと思うのである。(以下続稿)