瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

開高健『裸の王様』の文庫本(2)

・角川文庫1928『裸の王様・流亡記』(2)
 本体、1頁(頁付なし)扉、匡郭、三十一版は11.4×7.4cm、三十三版は11.6×7.6cm、子持枠(4.5×4.8cm)の中の文字と翼と脚を拡げ羽を銜えた鳳凰は同じ。
 3頁「目 次」は組み直されているが同じレイアウト、下部に半角漢数字で入っている頁数が「パニック」以降の4つで異なっているのみ。
 5頁から本文。2・4頁は白紙。各作品に扉はない。
 三十一版・三十三版とも5行取り1字下げでやや大きく「裸の王様」、ちなみに「パニック」「なまけもの」「流亡記」は4行取り1字下げ。各作品とも続いて2行取り7字下げで半角ゴシック体漢数字の章番号「一」。
 三十一版は1頁19行、1行44字。三十三版は1頁18行、1行42字。
・「裸の王様」三十一版5〜76頁13行め・三十三版5〜83頁16行め
・「パニック」三十一版77〜130頁3行め・三十三版84〜142頁8行め
・「なまけもの」三十一版131〜195頁16行め・三十三版143〜213頁7行め
・「流亡記」三十一版196〜252頁6行め・三十三版214〜276頁2行め
 最後に村松剛「解 説」見出しは3行取り1字下げ、さらに1行空けて本文、三十一版253〜258頁13行め・三十三版277〜283頁5行め。
 奥付、三十一版は匡郭(11.4×7.5cm)と子持枠(4.5×4.8cm)の四隅が切れている。三十三版は匡郭(11.5×7.5cm)と子持枠(4.5×4.9cm)の隅は繋がっている。
 組み直されており、異同はそれぞれの発行日の他、三十一版「電話〈編集部(〇三)二三八―八四五一/営業部(〇三)二三八―八五二一〉」三十三版は市外局番(〇三)の次が「八一七―」となっている。続く「〒一〇二 振替東京③一九五二〇八」の空白が半角分であったのが三十三版は1字分となっている。
 匡郭下辺の下、右寄せでISBNコードとCコードがあるが、三十三版はカバー裏表紙にあるものに同じであるが、三十一版はISBNコードの下1桁が「-0」と異なっている。三十三版には他に下辺の下、左寄せで「か 4-1」とある。
 奥付の裏は角川源義「角川文庫発刊に際して」で、三十一版の双郭(10.8×7.3cm)は右上と右下が切れている。三十三版は組み直されており、双郭(11.2×7.4cm)の隅は繋がっている。
 目録、三十一版は3段組の「角川文庫目録 現代日本文学(緑帯)1985年8月」の(2)(3)の2頁と、匡郭(11.7×8.0cm)のうち上部を0.9cm仕切って「角川文庫 最新刊」とあり、著者名、標題、1行14字で2行の紹介文、定価の1頁10点での(49)(50)の2頁。三十三版は上部に横組みで「名作」と明朝体太字であり左右に花をあしらった装飾。1頁6点で1頁めは「吾輩は猫である 夏目漱石舞姫うたかたの記 森 鴎外/友情・愛と死 武者小路実篤銀の匙*1 中 勘助一房の葡萄 有島武郎/城の崎にて・小僧の神様 志賀直哉」、2頁めは「坊っちゃん 夏目漱石/〈改/編〉羅生門・鼻・芋粥 芥川龍之介/〈改/編〉風の又三郎 宮沢賢治/小説 智恵子抄 佐藤春夫伊豆の踊子・禽獣 川端康成/斜 陽 太宰 治」、標題は上部に明朝体で大きく、下部にゴシック体で著者名、明朝体1行10字で3行の紹介文、それぞれの作品の左右を縦線(11.3cm、7本)で仕切る。(以下続稿)

*1:ルビ「さじ」。