瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

浅間山の昭和22年噴火(3)

 昨日の続きで朝日新聞縮刷版」昭和二十二年八月號について。
 浅間山の噴火の記事は3つとも偶数頁にあります。すなわち裏面(2面)に掲載されています。2面は上から10段が記事、11〜12段めが小説で8月15日は「青い山脈(67)」で「石坂洋次郎 /佐藤 敬 」、「理事会開く(十二)」です。13〜15段めは広告ですが、15段めは2段分取っています。つまり16段分あります。
 振仮名が廃止されてから文字が小さくなり、かつ印刷も紙もあまり良くないので判読出来なかった箇所があります。漢字は当用漢字表に拠るもので本字と現行の新字が入り混じっています。
・昭和22年(1947年)8月15日 金曜日 第22070号
 第一報は翌日、縮刷版30頁の5段めから8段めに掛けて、見出しはゴシック体2行取り。年齢は1字分に2桁、2桁めが右寄せ、1桁めは左寄せで小さく、かすれたり潰れたりしている。これをそのまま再現出来ないので、仮にやや小さくして示した。また段移り箇所は従来使用していた【 】が本文中に使用されているので「/×段め》」として示した。

 浅間山爆発
【軽井沢発】危險の狀態をつゞけ/ていた浅間山は十四日午後零時十/八分大音響とともに大爆発、連続/的爆音は十四分間にわたり、約三/5段め》十五分を経て平常に復した、爆発/と同時に西南部山腹部は熔岩落下/ため野火を起し猛烈に燃えつゝあ/り、軽井沢観測所地震計に感じた/最大の振幅六百六十ミクロン、総/震時分三分を示し、大爆発を裏書/している、当日登山者は相当あつ/たが、午前中に下山し残つていた/栃木縣足利郡北郷村菅田浅沼勝次/郎君(二三)は午後一時ごろ全身にや/けどを負い、山ろく峰ノ茶屋にた/どりついたが重態、また友人の同/村月谷桑子鶴吉(二四)同毛野村小泉/某(二二)の両君は頂上で遭難したも/のらしく、なお二、三組の登山者/が頂上で遭難しているらしい
 午後三時ごろから小諸登山口の/ 登山者宿泊所、火山館附近数十/6段め》
 町歩の自然林が燃えひろがつて/ いるのが小諸町からみえ、小諸/7段め》
 署では火山館も燒失したものと/ みている*1


 火山館は現在の長野県小諸市、西に黒斑山(2404m)、東の浅間山〔前掛山・2524m〕に挟まれた湯の平の南の入口、標高2000m附近にあって、現在の建物は平成11年(1999)築です。(以下続稿)

*1:2021年2月27日追記はてなダイアリーからの移行時「館」が「邢」と文字化けしていたのを修正。