・新潮文庫1(2)
12月1日付(1)の続き。
まずミウラ氏のカバー表紙の掛かっている③百十六版・百十七版・百二十版について。
百十六刷・百十七刷のカバーは(並べて比較してはいないが)同じ。
百十六刷と百二十刷の異同、カバーは裏表紙折返しに百二十刷「天授の子」が追加されているのみ。
本体は目録3頁め4点めまで一致。5点めは百十六刷・百十七刷「宇野千代著 色ざんげ」が百二十刷「有島武郎著 或る女」になっている。異同は他に8頁め3点め、百十六刷「山田太一著 今朝の秋」が百十七刷「瀬戸内寂聴著 寂聴古寺巡礼」のみ。9〜11頁め「新潮文庫最新刊」。
奥付の異同はそれぞれの発行日のみ。
なお、③百二十八刷までは179頁の裏(頁付なし)は下部中央に明朝体縦組みで小さく「この作品は昭和十二年六月創元社より刊行された。」とあったが、③百二十九刷では4項目の「文字づかいについて」に差し替えられている。ちなみに右詰めではなく中央に配置されている。④では「年譜」に続いてすぐに目録がある。
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次に芥川氏のカバー表紙、私の見た③百二十二刷と百二十八刷は一致。但し百二十二刷のカバーは返本或いは未出荷のものに百二十五刷よりも後のカバーを掛け替えたものらしい。
③百二十五刷と百二十二刷・百二十八刷とのカバーの異同はカバー表紙折返しのみ*1。
カバー表紙折返し、百二十五刷は3月14日付「川端康成『伊豆の踊子』(2)」で見た新潮文庫115『伊豆の踊子』③百二十二刷に、百二十二刷・百二十八刷は新潮文庫115『伊豆の踊子』③百三十二刷に同じ。すなわち百二十二刷・百二十八刷には著者紹介文の最後に「Photo © 柿沼和夫」とあるが、百二十五刷にはなく、これは③百十六版・百十七版・百二十版の、ミウラ氏のカバー表紙折返しに同じである。
③百二十九刷・④百三十六刷・百三十九刷・百四十一刷・百四十二刷・百四十七刷は新潮文庫115『伊豆の踊子』④百三十三刷・百三十五刷・百四十五刷に同じ。
カバー裏表紙折返し、百二十二刷・百二十五刷・百二十八刷は7月30日付「川端康成『古都』(1)」で見た新潮文庫1833『古都』②八十六刷に同じ。百二十九刷・百三十六刷・百三十九刷・百四十一刷・百四十二刷・百四十七刷は新潮文庫1833『古都』②九十二刷・九十六刷と③に同じ。(以下続稿)
*1:【2015年1月30日追記】その後、③百二十五刷のカバーと一致するカバーの掛かった③百二十二刷を見た。