瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

芥川龍之介『羅生門』の文庫本(17)

新潮文庫1804『羅生門・鼻』(4)
 2013年8月21日付(12)に追加した八十三刷は、南氏のカバーではない。外側はウェブカラーのチョコレート色地で本体に接する内側は白。外側に細かい粟粒或いは爬虫類の鱗のような模様を刷り出しており、用紙が薄いので内側にもぼんやり出ている。
 カバーの文字は背表紙を除いて全て横組み。
 カバー表紙、上部に明朝体太字で標題と著者名、下部に太字で「Rashomon / Hana/Akutagawa Ryunosuke|Shincho Bunko」とある*1
 カバー背表紙は上部に明朝や畏怖閉じで大きく標題、中央やや下に標題よりは一回り小さく「芥 川 龍 之 介」、下部にゴシック体で「[あ 1 1] 新潮文庫 370」枠は黒線の角切長方形(1.7×0.5cm)で内側もチョコレート色。
 カバー裏表紙、左上部を長方形(4.6×4.2cm)に白く抜いてバーコード2つ「9784101025018/1920193003703」を収める。その下、中央左に「定価:本体370円(税別)」少し空けて「ISBN978-4-10-102501-8/C0193 \370E」。
 カバー表紙折返し、アルファベットと算用数字を除いて全て明朝体。上から2.6cmのところ、やや右寄りに横線(4.9cm)があって、その上に3行「芥川龍之介Akutagawa Ryunosuke/(1892‐1927)」とあり、下に以下の紹介文。

東京生れ。東京帝大英文科卒。在/学中から創作を始め、短編「鼻」が/夏目漱石の激賞を受ける。その後/今昔物語などから材を取った王朝/もの「羅生門」「芋粥」「藪の中」、中/国の説話によった童話「杜子春」/などを次々と発表、大正文壇の寵/児となる。西欧の短編小説の手/法・様式を完全に身に付け、東西/の文献資料に材を仰ぎながら、自/身の主題を見事に小説化した傑作/を多数発表。'25(大正14)年頃より/体調がすぐれず、「唯ぼんやりした/不安」のなか、薬物自殺。「歯車」/「或阿呆の一生」などの遺稿が遺さ/れた。


 これまで異同を指摘するのみで全文引いたことはなかったが、それでは不便なので全文を抜いて置く。
 カバー裏表紙折返し、アルファベットと算用数字を除いて全て明朝体。上から2.6cmのところ、やや左寄りに横線(4.9cm)があって、その上に3行「羅生門・鼻/Rashomon / Hana/(1915・1916)」標題はやや大きい。横線の下にある紹介文は南氏のカバーの裏表紙右上にあるものとほぼ同文だが、行数が異なるので改行位置を「/」で示しながら引いて置く。

京の都が、天災や飢饉でさびれす/さんでいた頃。荒れはてた羅生門/に運びこまれた死人の髪の毛を、/一本一本とひき抜いている老婆を/目撃した男が、生きのびる道を見/つける『*2羅生門』。あごの下までぶ/らさがる、見苦しいほど立派な鼻/をもつ僧侶が、何とか短くしよう/と悪戦苦闘する姿をユーモラスに/描いて夏目漱石に絶賛された『鼻』。/ほかに『芋粥』『好色』など"王朝も/の"*3全8編を収録する。


 下部に「カバー印刷 錦明印刷」。右上に黒で角切三角形の「新潮文庫」マーク。(以下続稿)

*1:私の見た本は図書館バーコード貼付のため右側が見えなかったので推定。従って2〜3行めの間の横線の長さは測定出来なかった。

*2:二重鍵括弧はここの括弧開きのみ全角で以下は全て半角。

*3:引用符は直線型で、開きは左上から右下に払い、閉じは下付で右下から左上に払う。