瑣事加減

2019年1月27日ダイアリーから移行。過去記事に文字化けがあります(徐々に修正中)。

中島京子『小さいおうち』(42)

・文春文庫「山田洋次監督映画化」カバー
 文庫版は2014年5月24日付(01)に第1刷、2014年6月10日付(07)に第6刷に触れたが、先日、第8刷(2012年12月10日第1刷・2013年11月25日第8刷・定価543円・348頁)を借りたら通常カバーとは別のカバーが挟み込んであった。
 写真はえりりかのブログ「甘い罪の部屋」の2014.04.19「「小さいおうち」が好き過ぎて原作をパロディにしてみた」にカバー表紙が挙がっている。
 すなわち、中央に2014年6月4日付(03)に貼ったDVDとBlu-rayのパッケージと同じ、奥様(松たか子)とタキ(黒木華)の写真がある。枠は2013年12月21日付「赤いマント(61)」に貼った文庫版(及び単行本)と同じだが、2014年5月24日付(01)に触れた単行本の扉にあった花がごく淡い橙色で右辺上部と左辺下部にそれぞれ1つずつ散らしてある。以下、文庫版の通常のカバーと比較して見る。写真の上の標題の文字は、文庫版の円形のイラストの上にあったものに同じ。標題の上にゴシック体で著者名が入るが、これは文庫版のイラストの下部にあったものを移したもの。写真の右にごく淡い橙色の丸ゴシック体縦組みで「あの小さな家に閉じ込めた、私の秘密」とあり、写真の下に白抜き横組みで「直木賞受賞作の待望の映画化!/山田洋次監督作品/1・25 ロードショー」とあって行間をごく淡い橙色の点線(7.8cm)で仕切っている。平成26年(2014)1月25日公開で、第8刷は丁度3ヶ月前である。尤も、第8刷が出荷された当初からこのカバーが掛かっていたかどうか、分からないのだけれども。
 カバー背表紙も通常の文庫版は淡い橙色地だったのがカバー表紙と同じ濃い橙色地になっている。上部の標題と中央やや下部の著者名は同じ、著者名のすぐ下に角切長方形(5.1×0.8cm)に白く抜いて、ゴシック体太字で「山田洋次監督映画化」とある。通常のカバーは2字分空けて長方形(1.7×0.6cm)に白く抜いて「[な 68 ] 文春文庫 ● 543/+税」●は文春文庫のマークでその下、最下部は横並び。
 カバー裏表紙、緑色地で上部を長方形(6.5×9.8cm)に白く抜いて、その左側のバーコード2つと、その下のISBNコード/Cコード/定価の3行は通常のカバーに同じ。右側の説明文、上下に横線(4.5cm)があって、その間(3.9cm)に明朝体横組み9行、通常のカバーの横線の間(4.9cm)には10行、10行め「/著者と船曳由美の対談を巻末収録。」がこのカバーには存しない。この紹介文の下に帯締めを口に銜えた奥様(松たか子)の写真(9.0×5.4cm)が1.8cm(ISBNコードや定価の右)食い込んでいる。定価の下、写真の左の緑地の上部に縦組みで、右側にhごく淡い橙色で「時子奥様の帯が解かれるのが、/その日はじめてではないかも/しれないと思うと、/心臓が妙な打ちかたをした。」とあって同じ色の点線(3.7cm)で仕切り、左側に黄色のゴシック体でやや大きく「六十年の時を経て/よみがえる、/戦時下の恋愛事件。」とある。下部にゴシック体白抜き横組みで「松たか子倍賞千恵子吉岡秀隆 妻夫木聡黒木華 片岡孝太郎©2014「小さいおうち」製作委員会www.chiisai-ouchi.jp」とあって、松氏と倍賞氏の右に単行本扉のごく淡い橙色の花が2つ、写真に少し掛かる。
 カバー表紙折返しは濃い橙色地で、中央やや上に丸ゴシック体え行間をゆったり取って「赤い三角屋根の文化住宅の姿は、/目を閉じればまざまざと/思い描くことができる。/門扉を抜けて敷石をたどり、/石段を三段上がれば、/旦那様ご自慢のポーチがあった。」とあって、右下と左上に単行本扉のごく淡い橙色の花がそれぞれ1つずつ散らされる。この文は文庫版28頁11〜12行めで、1文ごとに段落分けされている。下部には赤い屋根の家のイラストがあるが、これは単行本のカバー裏表紙にあったものではなく、2014年6月4日付(03)に貼った映画のDVDやBlu-ray・パンフレットにあるものである。右下にごく小さくゴシック体横組みで「画・いとう瞳」とある。
 カバー裏表紙折返しは緑地の大半を、やや上寄りにクリーム色の角切長方形(13.0×6.8cm)に抜いて、上半分に表紙折返しと同じ丸ゴシック体でゆったりと「ステンドグラスのある応接間。/陽あたりのいい縁側――。/『小さいおうち』の間取り図からは、/人々が大事にしていた昭和モダンの/暮らしが立ち上がって来ます。/        ――中島京子」とある。下半分は《平井家セット間取り図》で、上記ええりか氏のブログに示されている。その下に緑色ゴシック体横組みで「※上図は一階部分、風呂とトイレはなし。二階は子供部屋のみ 別途製作。ほぼ一軒分の建物が映画のために造られた。」とある。周囲の緑地には、下部左寄りに明朝体白抜き横組みで「小さいおうち」とある。
 大きさは38.0×14.7cm。裏側は白。表側は通常のカバーのようにコーティングされていない。私も映画が流行っていた当時、書店でこのカバーがかかっている本を見たことはあったが、通常のカバーの上に掛けてあった。(以下続稿)